松たか子さんについて、ヨイ女優だとは思っていたものの、歌い手という印象は持っていなかった。ただ、小田和正さんが毎年年末に主催している「クリスマスの約束」というライブ・イベントをテレビ放映で見ていて、歌を歌う彼女に直面した。
正直、シンガーとして一級品のプロだとは思わない。でも、切迫感があるというか、何だか気になる歌声になっていた。どの年だったか記憶はあいまいなのだが、その「クリスマスの約束」で「500マイル」という曲をカバーしていたのも印象深い。
どうやら原曲は、ピーター・ポール&マリー(Peter, Paul and Mary)の「500miles」で、日本語への訳は、あの忌野清志郎は手がけたものらしい。
“汽車の窓に 映った夢よ
帰りたい心 抑えて
抑えて 抑えて 抑えて 抑えて
悲しくなるのを 抑えて”
こんな歌詞を聴くとと、過去に馴染みの場所を離れたときのことを思いだされる(アタクシ自身は親が転勤族だったこともあり、いわゆる地元や故郷と呼べる土地はないのだが…)。決して未来に確信があるわけではないが、新たな場所に可能性をかける、ここではない土地で再起を目指そうとしていたときのことを。
なので、この『君となら』は松たか子さんの「500マイル」を、もう一度聴きたくて買ったのである。「500マイル」については、国内でも多くのアーティストがカバーしているようなので、彼女のバージョンだけにこだわらず、一度聴いてもらいたい。
君となら/松たか子(2009)
1. 君となら
2. きっと伝えて
3. 500マイル
4. 君となら (instrumental)
5. きっと伝えて (instrumental)
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