無闇矢鱈のハイテンションサウンド:Relationship Of Command/At The Drive In【CD千本ノック 0011本目】


残念ながらアット・ザ・ドライブインのライブを生で見たことはなく、2000年のサマーソニックで大きな話題になったときに聴き始めた。ロッキング・オンが猛烈プッシュするレビューを読んで、これは音を聴かなくちゃと思い、『リレーションシップ・オブ・コマンド』を入手したのである。

カテゴリーとしては、ポスト・ハードコアに分けられるようで、激しくシャウトするボーカルや、アグレッシブすぎるロックサウンドが特徴的である。しかも、ただ耳に残るというだけでなく、「なんでキミたちはそんなに切れているんだよ」という感じなのだ。

『リレーションシップ・オブ・コマンド』でメジャーデビューしたばかりで、ある意味新人ではあったのだが、無闇矢鱈にハイテンションで、彼らならではのキレキレの音を鳴らしていたからこそ、がぜん注目が集まり、アッという間に人気バンドになったのだろう。

ただバンドとしては、リリースの翌年、2001年3月に突然の無期限活動休止を発表する。バンドの中心人物であったセドリック・ビクスラーとオマー・ロドリゲスらは、マーズ・ヴォルタを結成し、そちらの活動ばかりで、アット・ザ・ドライブインは事実上の解散状態になっていた。

しかし2017年、実に17年ぶりにアルバム『インターアリア』をリリース。マーズ・ヴォルタもそこそこフォローしていたけれど、あまりのれずに悲しい思いをしていた一人のリスナーとしては、実にうれしいサプライズだった。アット・ザ・ドライブインの切れ芸が好きだという人は、このニューアルバムも手に取ってもらえるとうれしい。

Relationship Of Command/At The Drive In(2000)
1.Arcarsenal
2.Pattern Against User
3.ne Armed Scissor
4.Sleepwalk Capsules
5.Invalid Litter Dept.
6.Mannequin Republic
7.Enfilade
8.Rolodex Propaganda
9.Quarantined
10.Cosmonaut
11.Non-Zero Possibility
12.Extracurricular
13.Catacombs