バンド自身の成長が、自らのサイズを拡大させていく:人間開花/RADWIMP【CD千本ノック 0105本目】


ラッドウィンプスのアルバムは、なぜか『アルトコロニーの定理』と『RADWIMPS 4~おかずのごはん~』の2枚を持っていた。手元にある深い理由もなかったし、正直それほど頻繁には聴いてもいなかった。たまに気が向くとCDを聴くバンドという位置づけである。

そんな彼らが「前前前世」で、あれよあれよと言う間にメジャーになっていった。「僕は人間じゃないんです ほんとうにごめんなさい」と歌う「棒人間」も、すごくインパクトがある。TVドラマの主題歌にもなったから、アタクシの子どもも、この曲を知っているほどだ。

何だかバンドのサイズが、急速に膨張していくような感じがあって、2017年のフジロックのライブ映像を見ても(アタクシは苗場に行っていたが、子ども連れで全くライブは見られなかった…無念)、スケール感があり広いグリーンステージの隅々までちゃんと音楽を届けている。

そんなバンドの成長や変化を感じていたからこそ、ラッドウィンプスの今の姿、実態を知りたいと思って、この『人間開花』を聴いたのだ。

彼らの大きな特徴である独特な言葉づかい、節回しは、これまで通り健在。一方で、以前のアルバムときちんと比べたわけではないが、野田洋次郎のボーカルはより深さを増しているように思う。

注目を集めた曲は、ほかの曲と比べるとやや突き抜け感が大きいものの、これまでの音楽性がご破算になったわけではない。やはり、従来の延長線上に彼らが求める音楽のゴールがあるのだろう。それを、突き詰めていく彼らの今後に期待したい。

人間開花/RADWIMPS(2016)
1. Lights go out
2. 光
3. AADAAKOODAA
4. トアルハルノヒ
5. 前前前世 [original ver.]
6. ‘I’ Novel
7. アメノヒニキク
8. 週刊少年ジャンプ
9. 棒人間
10. 記号として
11. ヒトボシ
12. スパークル [original ver.]
13. Bring me the morning
14. O & O
15. 告白

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