記録よりも記憶に残る「不思議な壁」:Wonderwall/Oasis【CD千本ノック 0058本目】


「ワンダーウォール」は20年以上前にリリースされているが、今でも人々の記憶に深く残るオアシスの超名曲だ。アタクシ的には、一人夜の帰り道などに、大音量で聴いてシミジミすることが多かった。アタクシだけでなく、本当に多くの人から愛されている曲だと思う。

「Wonderwall」を文字通りに訳すと「不思議な壁」。辞書にもない言葉なのだが、CD付属の対訳では「終着点」となっている。これ以上先に進めない存在。つまりは、「お前が俺の終着点だ」ということのようだ。

この言葉自体は、ジョージ・ハリスンが手がけたサウンドトラック『Wonderwall Music』から取られたらしい。今回初めて音源をチェックしてみたら、東洋的なサウンドでかなり不思議な感触。オアシスが鳴らすロックとは、かなりかけ離れている。ノエルは、こんな音楽も聴いて、何か影響を受けたのだろうか。

また、改めて気づいて驚いたのだが、「ワンダーウォール」のチャート最高順位が、全英で2位、全米は8位だったこと。セールス的には、ナンバー1にはなっていないのだ。

例えばフジロックなんかで、この曲が演奏されると、オーディエンスは誰もが沸き立ち、尋常ではない雰囲気になる。ファンや聴き手にとって、非常に特別な曲であり続けた。こうした反応を思い返してみると、やはり大事なのは「記録よりも記憶に残る」かどうかなのだなと思う。

Wonderwall/Oasis(1995)
1. Wonderwall
2. Round Are Way
3. The Swamp Song
4. The Masterplan

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