切り刻まれた音がビートを奏でている:Surrounded By Silence/Prefuse 73【CD千本ノック 0030本目】


プレフューズ 73ことスコット・ヘレンのアルバム『サラウンデッド・バイ・サイレンス』(何枚目かはよくわからず…)。

ウィキペディアによれば、彼は「エレクトロニカに属するアーティストの中でも、いち早くヒップホップへのアプローチを行い、数々のエレクトロニカアーティストへの影響を残した。ラップをサンプリングし、ズタズタに分解・再構築する『ボーカル・チョップ』という技法を生み出し、数々のフォロワーを生んだ」とのこと。

確かにこのアルバムで、プレフューズ 73というアーティストを初めて聴いたとき、ビートが切り刻まれているのに、どうしてこんなに音は心地ヨイのだろうと不思議に思った。細かく裁断されているのに、すべてつながっているような、ばっさりと音を切断しているのに、それ自体がリズムを立ち上げ、奏でてているような感じがした。

スコット・ヘレンは数多くの名義で活動しているが、このプレフューズ 73においては、ルーツとなるヒップ・ホップに取り組み、それをより深めているようだ。音自体に派手さや激しさはないものの、聴いているアタクシにはグッときたし、こうした新しい音の試みは次の世代にも残っていくのではないだろうか。

Surrounded By Silence/Prefuse 73(2005)
1. I’ve Said All I Need To Say About Them Intro
2. Hydeyaface feat. Ghostface and El-P
3. Bad Memory Interlude One
4. Ty Versus Detchibe feat. Tyondai Braxton
5. Expressing Views Is Obviously Illegal
6. Pastel Assassins feat. Claudia + Alejandra Deheza
7. Pagina Dos feat. Brooks
8. Silencio Interlude
9. Now You’re Leaving feat. Camu
10. Gratis (Pedro Versus Prefuse)
11. We Go Our Own Way feat. Kazu (Blonde Redhead)
12. Mantra Two feat. Tyondai Braxton
13. Sabbatical With Options feat. Aesop Rock
14. It’s Crowded feat. Claudia Deheza
15. Just The Thought feat. Masta Killa + Gza
16. La Correccion Exchange feat. D.J. Nobody
17. Hydeyaface Reprise (Reminder Version)
18. Morale Crusher feat. Beans
19. Minutes Away Without You
20. Rain Edit Interlude
21. And I’m Gone feat. Prefuse Versus Piano Overlord Versus Broadcast Versus Cafe Tacuba
22. Travel Journal

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