青春時代はいつか終わりを迎える:YOU MORE/チャットモンチー【CD千本ノック 0090本目】


『ユー・モア』は、チャットモンチー5枚目のアルバム。リリース当時のバンドは3人だったが、半年後にドラムの高橋久美子が脱退するので、3人編成のチャットモンチーとして最後のアルバムになる。アタクシは、チャットモンチーのバンド・サウンドが好きだったので、やはり脱退は残念だった。

ただ、チャットモンチーが鳴らす音楽の核は、橋本映莉子のボーカルだろう。他のバンドなどと比べても、彼女の歌声は圧倒的だ。そんな彼女の歌声だけを聴いていたら、『ユー・モア』はチャットモンチーらしい、これまで通りのアルバムと言えなくはない。

だがこのアルバムを繰り返し聴いていると、全体的にポップ・ソング寄りになっていて、バンド・サウンドが影を潜めていたように感じる。

「かつてのチャットモンチーではない」とは言わないが、アタクシのようなオルタナティブ・ロックが好みの人間からすると、ややパンチの足りない音になったように思う。疾走感や前のめり感が薄まった印象を持った(リリースされたばかりの頃は、そこまで意識していなかったのだけど…)。

もちろん「少年のジャンプ」のように、爽快なロックもちゃんと聴かせてくれているし、「謹賀新年」では「願い事が一つ叶うのなら/あなたを愛していますように/怪我しても病気になっても/あなたを愛していますように」と、日常の目線で大人の愛情を歌っていたりと、グッとくる曲も収録されている。

とは言え、アタクシにとっては、「チャットモンチー、すげーなー」と単純に興奮できなくなり始めた最初のアルバムだったのかもしれない。

YOU MORE/チャットモンチー(2011)
1. バースデーケーキの上を歩いて帰った
2. レディナビゲーション
3. 謹賀新年
4. 草原に立つ二本の木のように
5. 涙の行方
6. Boyfriend
7. 桜前線
8. Last Kiss
9. 少年のジャンプ
10. 拳銃
11. 余韻

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歌詞が「あ」だけだったり、数字を読み上げるばかりだったり:デザインあ/Cornelius【CD千本ノック 0089本目】


Eテレのテレビ番組『デザインあ』は、子どもがきっかけではあるが、結構楽しく視聴させてもらっていた。「こどもたちの未来をハッピーにする『デザイン的思考』をはぐくむ」をコンセプトにしているが、大人が見てもデザイン的思考が育まれると思うし、実際ハッとすることも多かった。

そのテレビ番組の中で、非常に高い存在感のあった各コーナーの音楽を、一枚のCDにまとめたものが、このアルバムだ。

アタクシは番組のファンだったので、ああコレコレという感じで、復習するように聴いているが、知らない人からするとややわかりづらい音楽になるかもしれない。歌詞が「あ」だけだったり、数字を読み上げるばかりだったり、色の名前を挙げ続けたり、音楽として考えると風変わりな曲だらけだからだ。

だがそこは、さすがのコーネリアス(小山田圭吾)。音のそこかしこで、ちゃんとエッジが立っていて、想像以上に聞き込んでしまうだろう。アタクシ家の場合でも、子どもから「ワン、トゥー、…」と数字を読み上げる「デザインかぞえうた」を見たい、聴きたいと、何度も何度もせがまれた経験がある。どうやら、テンポよく刻まれるリズムの中毒性に魅入られてしまったようだ。

もちろんこのアルバムは、万人向けのCDではないだろう。でも子育て中の家庭だったら、子どもたちに聴かせることで何かヨイ効用があるように思う。テレビ番組の反応を考えると、そんな期待には十分に応えてくれるにちがいないのだ。

デザインあ/Cornelius(2000)
1. デザインあ のテーマ(うた ショコラ)
2. デザインの観察
3. デザインかぞえうた
4. ロングクラッチA
5. 解散!
6. デッサンあ
7. まるとしかく(うた 嶺川貴子)
8. かたちの式
9. はせる
10. Sound Of Composition
11. ない世界
12. やじるしソング(うた やくしまるえつこ)
13. からだのカタチ
14. 1 DAY
15. デザインの人
16. ロングクラッチB
17. おととおんがく(うた 大野由美子)
18. あな
19. 解散!(リバース)
20. モノ目線
21. ぶぶん
22. 思ってたんとちがう
23. カラーマジック(うた salyu × salyu)
24. ロングクラッチC
25. エンディングテーマ

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※個人の感想であり効果・効能を示すものではありません。:It’s Like This/Rickie Lee Jones【CD千本ノック 0088本目】


リッキー・リー・ジョーンズは、3枚ほどアルバムを持っている。ただアタクシが彼女の音楽を、いつ、どんなきっかけで聴くようになったのかは定かではない。加齢によって、記憶力に障害が出てきのではないはずだ。自然に、そう大変自然に、アタクシの音楽生活に忍び込んできたのである…。

そんな彼女のアルバムの中でも、この『イッツ・ライク・ディス』はアタクシ的にかなりヘビー・ローテーションな一枚である。派手さはないし、どちらかと言えば自分の好みに近い音や声ではないのが正直なところだが。

それでも一度聴き始めると、何だか不思議と落ち着くというか、心地ヨイ気分になるので、事あるごとにCDラックから取り出して繰り返し聴いてきた。きっとリッキー・リー・ジョーンズの歌には、鎮静剤のような効果があるのだ。※個人の感想であり効果・効能を示すものではありません。

先に言った通り、恥ずかしながら、いつ入手したのかよく覚えてはいない。恐らく15年以上は聴き続けてきただろう。これだけ長く愛聴してきたCDではあるものの、このアルバムの魅力を言語化しようと試みても「鎮静剤みたい」くらいしか頭に浮かんで来ないのである。お恥ずかしい限りだ。

そんな言葉足らずではあるが、もしリッキー・リー・ジョーンズの鎮静効果が気になる方は、一度『イッツ・ライク・ディス』を聴いてみてはどうだろうか。※個人の感想であり効果・効能を示すものではありません。

It’s Like This/Rickie Lee Jones(2000)
1. Show Biz Kids
2. Trouble Man
3. For No One
4. Smile
5. Low Spark Of High Heeled Boys
6. On The Street Where You Live
7. I Can’t Get Started
8. Lazy River
9. Someone To Watch Over Me
10. Cycles
11. One Hand, One Heart

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全曲一発録りの奇跡的な昭和歌謡アルバム:歌で逢いましょう/畠山美由紀【CD千本ノック 0087本目】


全曲、一発録りだったと聞いてビックリした。一方で、「ああ、だからこんなアルバムになったんだ」と思った。それくらい聴き手に強い印象を与える一枚だったし、畠山美由紀の歌に鬼気迫る感じがあったのだ。

この『歌で逢いましょう』は、布施明、ちあきなおみ、テレサ・テン、八代亜紀、藤圭子、美空ひばり、森昌子、研ナオコらの昭和の曲を、畠山美由紀がカバーした「演歌、歌謡の名曲集」である。これらの名曲を、彼女の絶大な歌唱力を使って、歌いきったから完成したアルバムのように感じていた。

ただ、偶然「歌で逢いましょう」の特設サイトに掲載されていたSpecial Interviewを読んで、プロデューサーである沢田穣治が果たした役割や、それぞれの曲における演奏の影響の大きさや重要さを知った。また、彼女自身も沢田から「リスクを背負って歌っている」と評されている。

だからこそ、このアルバムもある意味で奇跡の産物(どんなモノもコトも、存在することは奇跡的であるのだが…)だったのかもしれないと思うようになった。歌が上手に歌えれば、ヨイ曲、ヨイアルバムが生まれるわけではないのだろう。アタクシは単に聴かせてもらっているだけだが、本当に音作りは奥が深い。

ちなみに、オリジナル曲と『歌で逢いましょう』バージョンを、きちんと比べたわけではないのだが、基本的にどの曲もオリジナルに勝るとも劣らないクオリティだと思っている。

「さすが、畠山美由紀さんだぜ」という感じではあるが、たまたま「おんな港町」を畠山美由紀と八代亜紀が一緒に歌っている動画(今回、その動画を探したが見つからなかった…)を見る機会があった。

その時は、八代亜紀の方がリズムがシャープで、グルーブもあって格好よかった。自身の持ち歌で、歌っている回数も雲泥の差ではあるだろうが、「八代亜紀、恐るべし」と思って後々彼女のCDも購入したのである。

歌で逢いましょ/畠山美由紀(2014)
1. シクラメンのかほり
2. それぞれのテーブル
3. 時の流れに身をまかせ
4. 花の夜舟
5. おんな港町
6. 圭子の夢は夜ひらく
7. 悲しい酒
8. 越冬つばめ
9. かもめはかもめ
10. 紅い花
11. 歌で逢いましょう

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「走り出した足がとまらない」とか言ってみたかった:告白/チャットモンチー【CD千本ノック 0086本目】


『告白』は、チャットモンチーとして4作目のアルバム。前作『生命力』で、アタクシ的には、彼女たちのオルタナティブ・ロックはやりきった感があった。そのせいかはわからないが、今作ではアルバムを通して少しポップさが強くなったと感じる。

もちろん、これまで鳴らし続けてくれていたチャットモンチーの絶妙なバンド・サウンドがなくなったわけではない。それでも、骨太だったサウンドから、一つひとつの曲が改めてシェイプされて、ややキラキラしたものに変化していると思う。

そんな中でお気に入りなのは、「SEA BREEZE」のCMソングにもなった「風吹けば恋」だ。「走り出した足がとまらない/行け! 行け! あの人のところまで/誰にも抜かれたくないんだ/風! 風! 背中を押してよ」とシャウトされた歌詞は、本当にうまく恋心をすくい取っているなーと感じた。年甲斐もなく切ない気分になる。

また、かなり余計なお世話ではあるが、ジャケット内の彼女たちの写真も、アーティストっぽく、見た目もあか抜けていた。以前の地方OL感は、完全に払しょくされたのではないだろうか。

楽曲面においても、メンバー全員がボーカルを取るなど、新しい挑戦をしている部分は買いたいところ。ただ、餅は餅屋というか、やはり橋本絵莉子の声は特別なモノであることを再認識するのだった。

告白/チャットモンチー(2009)
1. 8cmのピンヒール
2. ヒラヒラヒラク秘密ノ扉
3. 海から出た魚
4. 染まるよ
5. CAT WALK
6. 余談
7. ハイビスカスは冬に咲く
8. あいまいな感情
9. 長い目で見て
10. LOVE is SOUP
11. 風吹けば恋
12. Last Love Letter
13. やさしさ

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ロックンロール神よりもブルージーな若者が好き:On Air/The Rolling Stones【CD千本ノック 0085本目】


2017年の年末、唐突にリリースされた感のあるザ・ローリング・ストーンズの『オン・エア』。60年代にBBCラジオで、まさに“オン・エア”されたライブ演奏をアルバムにまとめたもの。このタイミングで発表されたのは、当時のストーンズの音源を管理するレコード会社(アブコ)との権利関係の調整がついたからのようだ。

最近の発売だからかハイスペックCDになっているものの、60年代の音源なためCDの音自体がそんなにクリアで、ヨイわけではない。それでも、初期ストーンズのブルース・バンドらしさが聴けるのは、とてもうれしく、貴重な機会だと思う。アタクシ的には、初期のストーンズの方が好きなくらいなので、こうしたリリースは大歓迎だ。

また、昔懐かしいサウンドを聴くと、あのストーンズもまだ成熟からほど遠く、駆け出しの若いころがあったのだなぁと思うし、バンドの歴史やこれまでの経緯にも思いを馳せてしまう。メンバーの中には、ブライアン・ジョーンズの名前があった。彼に関する、ちゃんとした知識もなかったこともあり、ちょこっとではあるが調べるきっかけにもなった。

収録された曲はあちこちから集めてきて、ある意味つぎはぎで作ったCDではあるが、そんな不自然さはほとんど感じないだろう。アルバムとしての音楽もまとまりがあって、ヨイライブに立ち会った気がする。ストーンズのファンじゃなくても、一聴をおススメしたいし、もしファンだったら、ボーナス・トラック付きのデラックス盤の購入がヨイのではないだろうか。

On Air/The Rolling Stones(2017)
【Disc 1】
1. Come On
2. (I Can’t Get No) Satisfaction
3. Roll Over Beethoven
4. The Spider And The Fly
5. Cops And Robbers
6. It’s All Over Now
7. Route 66
8. Memphis, Tennessee
9. Down The Road Apiece
10. The Last Time
11. Cry To Me
12. Mercy, Mercy
13. Oh! Baby (We Got A Good Thing Goin’)
14. Around And Around
15. Hi Heel Sneakers
16. Fannie Mae
17. You Better Move On
18. Mona
【Disc 2-Bonus Tracks】
1. I Wanna Be Your Man
2. Carol
3. I’m Moving On
4. If You Need Me
5. Walking The Dog
6. Confessin’ The Blues
7. Everybody Needs Somebody To Love
8. Little By Little
9. Ain’t That Loving You Baby
10. Beautiful Delilah
11. Crackin’ Up
12. I Can’t Be Satisfied
13. I Just Want To Make Love To You
14. 2120 South Michigan Avenue

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鮭の遡上的音楽生活の場合:Cloud Nothings/Cloud Nothings【CD千本ノック 0084本目】


ディラン・バルディを中心としたクラウド・ナッシングスのデビュー・アルバム。彼が自宅の地下室で楽曲制作していたものを、インターネット上にアップしたところ、「ほとばしるパワー」「恐ろしいまでにキャッチー」などと賞賛を浴びて、このファースト・アルバムのリリースにつながったという。まさにネット生まれのアーティストなのである。

このアルバムはクラウド・ナッシングス名義ではあるものの、すべての楽器演奏はディラン・バルディだとのこと。バンド名で発表されていても、実質的にはソロ・ワークと考えた方がヨイようだ。

アタクシ的には、3枚目の『ヒア・アンド・ノーウェア・エルス』から2枚目『アタック・オン・メモリー』、そして『クラウド・ナッシングス』と、産卵を控えた鮭ではナイが、源流にさか上る形で聴いたことになる。

特に『ヒア・アンド・ノーウェア・エルス』などは、その熱情にかなり興奮したせいもあり、このアルバムについてはやや冷めた印象がある。とは言え、「恐ろしいまでにキャッチー」と口コミされるくらいなので、『クラウド・ナッシングス』も非常にキャッチーだし、どの曲も秀作ぞろいだと思う。あくまでアタクシの趣味の問題ではあるが、もうちょっと重めの音が好みなのだ。

改めて聴いてみて、何か似た雰囲気があると感じたのは、ザ・ジャムなどの初期のパンク・ロックだろうか。どこか軽やかな感じがあって、ヨイ曲だなーと思っても、アタクシとしてはのめり込みづらいのである。

もし最初のクラウド・ナッシングス体験がこのアルバムだったとしたら、彼らのCDを何枚も買っていなかったかもしれない。そういう意味では、アルバムとの出会い、聴く順番も結構大事なのだった。

Cloud Nothings/Cloud Nothings(2011)
1. Understand At All
2. Not Important
3. Should Have
4. Forget You All The Time
5. Nothing’s Wrong
6. Heartbeat
7. Rock
8. You’re Not That Good At Anything
9. Been Through
10. On The Radio
11. All The Time
12. I Know You’re All Done With Me

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耽美的なサウンドを徹底して雑音を消し去る:Cigarettes After Sex/Cigarettes After Sex【CD千本ノック 0083本目】


2008年、アメリカのテキサスで、フロントマンであるグレッグ・ゴンザレスを中心に結成されたのがシガレッツ・アフター・セックスである。2012年にリリースしたEP『I.』が、2016年になって突如インターネット上で注目され始め、このファースト・アルバムにつながったようだ。

改めて復唱はしないが、バンド名はとっても刺激的。刺激が強すぎるせいか、Amazonで検索するといわゆるアダルト商品に分類されてしまっているようで、年齢の認証を求められた。

ほとんど英語がわからないせいで、気になっていなかったのだが、歌われることもそうしたセクシーな内容ばかりのようである。英語力がなくてよかったのか、悪かったのか、よく分からないが。

音楽自体は、どの曲も気だるく、官能的なサウンドが穏やかに進んでいく。強弱のようなものは皆無で、ある意味ではこうした耽美的なサウンドが徹底されていなければ、退屈なアルバムになっていただろう。

それから、ライナーノーツを読んでいて驚いたのは、ボーカルはグレッグ・ゴンザレスが務めており、男性だったこと。CDを普通に聴いているだけでは、女性ボーカリストだとしか思えないのである。実際に声だけ聴いて、男性ボーカルだと気づく人がいるのだろうか。色々な面で驚きの多いアルバムではあるが、静かで美しい音楽に浸りたい人には、最適なCDだと思う。

Cigarettes After Sex/Cigarettes After Sex(2017)
1. K
2. Each Time You Fall In Love
3. Sunsetz
4. Apocalypse
5. Flash
6. Sweet
7. Opera House
8. Truly
9. John Wayne
10. Young & Dumb

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まだ尽きぬ初期衝動でシャウトも増し増し:Here And Nowhere Else/Cloud Nothings【CD千本ノック 0082本目】


クラウド・ナッシングスとして、『アタック・オン・メモリー』に続く3枚目のアルバムが『ヒア・アンド・ノーウェア・エルス』である。

ライナーノーツによれば、ボーカル、ギターのディラン・バルディは、前作でやっていた“ポップ・パンク”とは対立するものとして、今作を“ロック・アルバム”と呼びたいと、語っているようだ。

ただアタクシ的には、2枚目から3枚目の一番大きな変化は、(グランジ的な)ロックから、よりパンクっぽい立てノリ感が高まったこと。なので、アタクシが感じたことと、アーティスト本人の認識は真逆なのかもしれない。

コトの真偽は、実際にアルバムを聴いたそれぞれの人の判断に任せたいが、いずれにせよ前作よりも今作の方が、ドライブ感というのか、前のめりな音楽になっているように思う。確実に、シャウトも増し増しだ。

こうした変化は結構珍しくて、アーティストというのは段々と落ち着いていったり、初期衝動だけで音楽をやりくりできなくなってしまうもの。だが、クラウド・ナッシングスについては、どんどんと初期衝動が高まっているように聴こえる。少なくとも2枚目より、3枚目の方がアチチなのだ。

なお、国内盤CDを購入すると、5曲のボーナストラック(ライブ・バージョン)が聴ける。彼らの熱い生の叫びに触れたい方は、こちらの方がコストパフォーマンスが高くなるかもしれない。

Here And Nowhere Else/Cloud Nothings(2012)
1. Now Hear In
2. Quieter Today
3. Psychic Trauma
4. Just See Fear
5. Giving Into Seeing
6. No Thoughts
7. Pattern Walks
8. I’m Not Part Of Me
9. Now Hear In (Live At Baby’s All Right)
10. Just See Fear (Live At Baby’s All Right)
11. Pattern Walks (Live At Baby’s All Right)
12. Separation (Live At Baby’s All Right)
13. Stay Useless (Live At Baby’s All Right)

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「ギョワワワワーー」じゃなかったよ:Choose Your Weapon/Hiatus Kaiyote【CD千本ノック 0081本目】


タワーレコードのリコメンドを信じて買った一枚。ジャケットくらいしか見ていなかったので、「ガオガオーーー」だったり、「ギョワワワワーー」だったり、「ガルガルゥゥゥウゥウウ」みたいな音楽が展開されると思っていた。

ハイエイタス・カイヨーテは、オーストラリアのメルボルンで結成された4人組。ライナーノートなどによれば、「新世代フューチャー・ソウル・ユニット」だとのこと。

ただ、「新世代フューチャー・ソウル」と表現されても、残念ながらよくわからない。アタクシの言葉で言えばソウルやファンク、ジャズなど様々な音楽要素を取り込んだオルタナティブR&Bという感じだろうか。聴いていて頭に思い浮かんだのは、エリカ・バドゥだった。サウンドが似ているというよりも、肌触りが近いという感じなのだが。

ジャケットの印象から、勝手にラウド・ロックを想定してしまっていたのだが、ハイエイタス・カイヨーテは新しく、ハイセンスで、ミクスチャーな音楽を聴かせてくれる。夜落ち着いて一人で聴くとか、ドライブなどちょっとテンションを上げながら聴くとか、色々なシチュエーションで聴ける、ある意味汎用性の高いアルバムだとも思う。

Choose Your Weapon/Hiatus Kaiyote(2015)
1. Choose Your Weapon
2. Shaolin Monk Motherfunk
3. Laputa
4. Creations, Pt. 1
5. Borderline with My Atoms
6. Breathing Underwater
7. Cicada
8. Swamp Thing
9. Fingerprints
10. Jekyll
11. Prince Minikid
12. Atari
13. By Fire
14. Creations, Pt. 2
15. The Lung
16. Only Time All the Time: Making Friends with Studio Owl
17. Molasses
18. Building a Ladder
19. Ha!
20. Prince Minikid (Live)

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