「エラトステネス」「竪穴式住居」など【「1日1ページ教養シリーズ」を毎日読む#011】


第2週第4日(木)
■1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365
11 科学:エラトステネス
古代ギリシアの学者たちの多くが、世界は丸いと考えていた。アレクサンドリア図書館の館長エラトステネス(紀元前276頃~前194)は、2つの場所の影の角度と距離を測定することで、地球の全周を3万9700キロと推定した最新の装置で測定すると、赤道の全周は4万75キロ)。

■1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365【人物編】
11 悪人:イゼベル
イゼベルは旧約聖書で悪人として描かれるフェニキア人。自らの信じるバアル神を崇拝するようイスラエルの人々に強要し、崇拝を拒むイスラエルの預言者たちを殺害するよう命令した。後に、息子であるヨラム王の部下イエフによって殺される。

■1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365【現代編】
11 映画:D・W・グリフィスと『國民の創生』(1915年)
グリフィス(1875~1948)は、クロスカッティングやロングショット、ミディアムショット、クローズアップの使い分けなどから、いわゆる「映画文法」を作り出した映画監督と考えられる。出世作はアメリカ初の歴史劇『國民の創生』で、その内容は露骨な人種差別に満ちており、大きな議論を巻き起こした。

■1日1ページ、読むだけで身につくからだの教養365
11 こころ:脳室
脳脊髄液と呼ばれる脳内の透明な液体は、栄養素を運び、老廃物を取り去り、もろい脳組織へのショックを吸収する層として重要な役割を果たす。この物質は、脳室という頭蓋骨内部の奥深くにある4つの中空の室の中で作られ、蓄えられる。

■1日1ページ、読むだけで身につく日本の教養365
11 科学・技術:鋳物
古代エジプトのピラミッドを造った鋳造技術は、エジプトからメソポタミアへ、さらに中国大陸、朝鮮半島へと伝わり、弥生前期末頃日本に伝播した。技術のノウハウは、古代からほとんど変わっておらず、鋳造したい物の原型を木などで作り、そこから砂で型を作るのである。

■1日1ページ、読むだけで身につく日本の教養365【歴史編】
11 経済:竪穴式住居
原始、地面に穴を掘り、屋根をつけた竪穴式住居が登場する。北海道などの寒冷地では、竪穴が深く掘られ、室内の温度を一定に保つ効果があったようだ。弥生時代に入ると、壁立式住居も誕生する。


海の響きをなつかしむ【ブラッドベリ1000日チャレンジ#0038】


【短編小説】診断/星新一
正直言って、これはオチてないなーと思った。シュートショートなので、複雑な構成にはできないだろうが、仕掛けは診断者の件だけだと、もの足りなかった。ジャストアイデアたが、院長と青年の掛けけ合いがもっとあったら、よかったのではないか。

【詩・俳句・短歌・歌詞】耳/ジャン・コクトー
非常にシンプルな詩。日本語だと十七文字で終わる。だからと言って、中身が薄いかと聞かれれば、そんなことはないと思う。この話は何かを伝えようとするよりも、読むことで読み手が色々と想像したり、その人なりの海を想起させようとしていると感じた。とても新鮮。

【論考】文明の出会いについて/森本哲郎
2回ほど読んだが、全体を通して筆者の言わんとすることがよく分からなかった。東洋と西洋が交り合い渦巻いていた時代があったということだとしたら、それはその当時の変化であって、それ以前とそれ以後などと比べる必要もないし、その瞬間だけが貴いというわけではないだろう。


ウィリアム・ジェームズ【『一日一文 英知のことば』から学ぶ#011】


【1月11日】ウィリアム・ジェームズ:1842.1.11~1910.8.26

うじ虫には明瞭な自我の観念も宇宙の観念もないけれども、踏みつけられたうじ虫でさえも、苦しんでいる自分を彼以外の全宇宙と対立させる。虫は私にとっては単に世界の一部分に過ぎないが、虫にとっては私が世界の一部分に過ぎない。われわれはすべて全宇宙を異なる場所において二つに分割しているのである。

『心理学』(上)今田寛訳、岩波文庫、1992年

【アタクシ的メモ】
自意識があってもなくても、主観と客観が成り立つと言いたいのかな。真意は読み取れず。


「ピタゴラス」「古事記」など【「1日1ページ教養シリーズ」を毎日読む#010】


第2週第3日(水)
■1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365
10 視覚芸術:ネフェルトイティの胸像
ネフェルトイティは、アメンヘテプ四世(アクエンアテン)の最も重要な王妃。彼女こそ、王の背後で新宗教を推進した人物のようだ。胸像は約34000年前に作られ、高さは約50センチ。ほぼ完全な状態で発見された。

■1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365【人物編】
10 革新者:ピタゴラス
三平方の定理で知られるピタゴラスは、古代ギリシアでピタゴラス教団という宗教結社を創設した。団員は数学と科学を学ぶことで、神に近づけると信じていた。また、教団の中心信条に輪廻転生があった。

■1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365【現代編】
10 音楽:スコット・ジョプリン
スコット・ジョプリン(1867頃~1917)は、ラグタイム・ミュージックの最も有名な作曲家だ。最初のメジャーヒットは、1899年の「メイプルリーフ・ラグ」。以後、最も有名な作品の一つである「ジ・インターテイナー」(1902年)をはじめ、数々のヒット曲を世に送り出した。

■1日1ページ、読むだけで身につくからだの教養365
10 薬と代替療法:セファロスポリン
セファロスポリンは1950年代に発見された、ペニシリンに関連した抗生物質の一種。セファロスポリンはペニシリンに対して、耐性のある感染症に罹患する患者によく処方される。多くの効能があり、耳、鼻、咽喉、皮膚、副鼻腔の炎症や肺炎、ブドウ球菌感染、気管支炎などの治療に使われる。

■1日1ページ、読むだけで身につく日本の教養365
10 文学:『古事記』
『古事記』は、第43代の女帝、元明天皇の勅令によって編纂された現存する日本最古の歴史書である。上巻は国生みの世界と神話、中巻・下巻は天皇の系譜や物語が書かれている。中でも下巻は、極めて記録的、現実的な内容のため、天皇の実在性を根拠づける資料である。文章はすべて漢字で書かれている。

■1日1ページ、読むだけで身につく日本の教養365【歴史編】
10 外交:大陸から伝わったもの
大陸から伝わったものの中で、最も重要なのは米と鉄器だろう。日本は青銅の時代はなく、いきなり鉄の時代となった。鉄器は人々の生活を便利にしただけでなく、争いを凄惨にもした。また、織物の技術も大陸から伝わった。


時代によって日本人も変わるだろうよ【ブラッドベリ1000日チャレンジ#0037】


【短編小説】キツツキ計画 /星新一
悪党たちの奇想天外な悪だくみは、運悪く失敗に終わる。ただ、そもそもそんな計画で、大もうけできるのかしらという感じ。キツツキを訓練できるとも、正直思えないので、空想的なストーリー展間だと思う。前半にあった「ツキ計画」とどんな違いがあるのだろうと期待していただけに、ちょっと残念。

【詩・俳句・短歌・歌詞】のちのおもひに/立原道造
「はじめてのものに」と対をなすようだ。どうしても、言葉がスッと入ってこないのである。何だか語かけられているというより、断り続けられているような感触がする。悲しさを歌っているのだろうと思うが、遠回りしているような、もったいつけているよすな表現に思える。

【論考】日本の社会について/森本哲郎
著者は、日本人、日本の社会は同調圧力が強く、画一を迫るという。私が子どもの頃は、盛んにそう言われていたし、自分を含め確かにそうした雰囲気が強かった。しかし、現在はそれほどでもないように感じる。画一的というより、結構てんでバラバラではないだろうか。


「ヘラクレイトス」「アンナ・カレリーナ」など【「1日1ページ教養シリーズ」を毎日読む#009】


第2週第2日(火)
■1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365
9 文学:アーネスト・ヘミングウェイ
20世紀のアメリカ人作家の中で、アーネスト・ヘミングウェイ(1899~1961)ほど人々に影響与えた者はいないだろう。反復を多用しつつ、無駄をそぎ落として、男らしさを前面に出し、単純な見かけの裏に真意を隠す文体。『日はまた昇る』(1926年)、『武器よさらば』(1929年)、『誰がために鐘は鳴る』(1940年)、『老人と海』(1952年)などを執筆する。1954年にはノーベル文学賞を受賞。

■1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365【人物編】
9 哲学者・思想家:ヘラクレイトス
ヘラクレイトス(前540頃~前480頃)は、世界は火でできており、絶えず変化していると考えた。この考え方は、永遠の真理を定義づけようとするほかのギリシアの哲学者とは対立するものである。

■1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365【現代編】
9 文学:『アンナ・カレリーナ』
レフ・トルストイの『アンナ・カレリーナ』(1877年)は、言語の枠を超えた最高傑作小説の一つだろう。文学における悲劇的人物の代表例であり、様々な世代の読者から、フェミニズムの象徴、ロマンティックなヒロイン、悲劇の犠牲者などと解釈されてきた。

■1日1ページ、読むだけで身につくからだの教養365
9 病気:白血球
白血球は、血流の中を浮遊しながら、身体の中に侵入してくるウイルス、細菌、毒素などを撃退する。防御を必要とする組織領域から化学的メッセージを受け取ると、血管壁を通り抜け、有害な生物を攻撃する。大部分の寿命は、わずか数日である。

■1日1ページ、読むだけで身につく日本の教養365
9 歴史:旧石器時代の遺跡
群馬県の岩宿遺跡はそれまでの定説覆し、初めて日本における「先土器(無土器)文化=旧石器時代」存在を証明した遺跡だ。岩宿遺跡が見つかる前、日本人の起源は縄文時代とされ、それより前の旧石器時代、日本に人類はいなかったと考えられていた。関東ローム層から黒曜石の槍先形をした石器が発見されたのだ。

■1日1ページ、読むだけで身につく日本の教養365【歴史編】
9 争い:小国の分立
弥生時代になると、土地や水利権、保存された食料の奪いなどが原因で、各地で争い起きたとされる。その結果クニが生まれ、後漢(25~220)に編纂された『漢書』によれば、日本には百以上の小国が存在したようだ。さらに、3世紀に成立した「魏志倭人伝」には、邪馬台国などが登場している。


ブーアスティン【『一日一文 英知のことば』から学ぶ#010】


【1月10日】ブーアスティン:1914.1.10~2004.2.25

世の中に事件がなにも起きていない、ニュース取材者たちは眠っている、あるいは競争相手のニュース取材者たちのほうがもっと機敏である、といった印象を人々に与えないためには、どうしたらよいか? 印刷や放送の経費が増大するにつれて、輪転機をいつも動かし、テレビをいつも放送していることが財政的に必要になった。疑似イベントを製造しなければならない必要は、いっそう強くなった。かくしてニュースの取材は、ニュースの製造へと変化したのである。

『幻影の時代、マスコミが製造する事実』後藤和彦・星野郁美訳、東京創元社、1964年

【アタクシ的メモ】
SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の普及によって、個々人の情報発信でも起きているのではないか。社会全体で情報量が増えれば増えるほど、ほかの情報に埋もれないよう、自分の情報を増やし、差異化して、強いインパクトを求めるようになるのだ。


恋にははじまりがあり、おわりがある【ブラッドベリ1000日チャレンジ#0036】


【短編小説】なぞめいた女/星新一
すべて演技だったということか。とは言え、記憶喪失の演技は、さして難しいとは思えない(演級の素人ではあるけれど)。そうした意味で、あまりオチていないなと感じてしまった。昔のドラマなどでは、記憶喪失って、定番ネタだったが、今はあまり題になっていないなとも思った。

【詩・俳句・短歌・歌詞】はじめてのものに/立原道造。
ネットで調べて、いくつか解説のようなものも読んだが、難しかった。作者の言いたかったことの3分の1も理解できていないように感じる。ただ、灰が降るというのは、ある意味美しいと思ったし、恋のはじまりから、終わりまで描いてるのも、ヨイなと思えた。

【論考】友人について/森本哲郎
友人のたとえに、甘酒と水が適当かどうかは置いておくにしても、長く友人でいるためには、淡々とした付き合いの方がヨイというのは同意する。ただ子供の頃の友には作為がないというのも言い過ぎだと感じるし、真の友の定義が不明瞭な点も気になる。


「ハンムラビ法典」「アルベルト・アインシュタイン」など【「1日1ページ教養シリーズ」を毎日読む#008】


第2週第1日(月)
■1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365
8 歴史:ハンムラビ法典
ハンムラビは、現在のイラクにあった古代文明バビロニアの王。史上はじめての法律「ハンムラビ法典」を制定した。法律がすべての人に適用され、国民を支配する法律を為政者が勝手に変えてはならないという考えは、非常に画期的で、革命的な発想である。

■1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365【人物編】
8 指導者:ネブカドネザル二世
新バビロニア王国のネブカドネザル二世は、紀元前598年、ユダ王国のエホヤキム王を打ち負かすと、何千ものユダヤ人を捕らえてバビロンに強制移住させ、ユダヤ教を消滅させようとした(バビロン捕囚)。また、「バビロンの空中庭園」を造ったとも考えられる。

■1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365【現代編】
8 人物:アルベルト・アインシュタイン
アインシュタイン(1879~1955)は、1905年、光は波と粒子の両方の性質を持って伝わると、新たな光量子の理論を提唱。また、解明されていなかったブラウン運動という現象の説明、特殊相対性理論の概要を示し、脚光を浴びた。1916年には一般相対性理論を発表し、空間と時間はゆがむことがあると主張した。1921年、ノーベル物理学賞を受賞。

■1日1ページ、読むだけで身につくからだの教養365
8 子ども:未熟児
平均的な妊娠期間は40週間(9カ月)。8人に1人は予定日の3週間前に赤ちゃんを出産する。これを未熟児出産、早産と呼ぶ。未熟児出産は、子宮内で発育する期間が短いため、医学的、発育上のリスクがより高まるが、約40%でその原因がわからない。

■1日1ページ、読むだけで身につく日本の教養365
8 自然:日本列島の形成
日本はユーラシア大陸東端の沿岸沖に位置する弧状列島。陸地面積の75%が山地、山麓で、全体は6852の島々で構成されている。列島内に地球上の火山の約7%があると言われる有数の火山国である。季節風の影響を強く受けるため、台風や豪雪などの自然災害が少なくない。

■1日1ページ、読むだけで身につく日本の教養365【歴史編】
8 政治:縄文文化の成立
旧石器時代から縄文時代へと文化が移り変わった理由は、新しい民族が移入したためとも、激しい環境変化に対応したためともいわれる。この時代は、短い周期で温暖化と寒冷化を繰り返した。縄文時代草創期には竪穴式住居が作られ、定住化が始まったようだ。
いたという説もある。


ボーヴォワール【『一日一文 英知のことば』から学ぶ#009】


【1月9日】ボーヴォワール:1908.1.9~1986.4.14

人は女に生まれるのではない、女になるのだ。社会において人間の雌がとっている形態を定めているは生理的宿命、心理的宿命、経済的宿命のどれでもない。文明全体が、男と去勢者の中間物、つまり女と呼ばれるものを作りあげるのである。

『決定版 第二の性II 体験』中嶋公子・加藤康子監訳、新潮社、1997年

【アタクシ的メモ】
「女」を一般名詞ととらえると、「男」「中年」「子ども」といった属性を示す一般名詞も、やはり文明全体からつくりあげられていると思う。