良寛【『一日一文 英知のことば』から学ぶ#006】


【1月6日】良寛:1758~1831.1.6

冬ごもり 春さりくれば 飯乞(いいこ)ふと 草のいほりを 立ち出でで 里に行けば たまほこの 道のちまたに 子どもらが 今を春べと 手まりつく ひふみよいなむ 汝(な)がつけば 吾(あ)はうたひ あがつけば なはうたひ つきてうたひて 霞立つ 長き春日を 暮らしつるかも(「手まり」)

唐木順三『良寛』(『日本詩人選』20、筑摩書店、1971年より)

【メモ】
春の到来と、子どもたちが手まりで遊ぶ様子をリンクさせている。何とも優しい視線が感じられる。良寛は江戸末期、越後の出雲崎町の名家に生まれるも、世の中が政治経済上の争いが絶えず、そうした世情を悲観して、出家したようだ。

【関連リンク】
良寛 – Wikipedia