2020年8月21日、金曜日は、幻となってしまった2020年フジロックの1日目だった。この日に合わせて、苗場を訪れてキャンプするフジロッカーも結構いたようだが、アタクシは大人しく会社で仕事をしていた。
そんな職場フジロッカーが楽しみにしていたのが、FUJI ROCK FESTIVAL’20 LIVE ON YOUTUBE。過去のフジロックのライブ映像をまとめて、3日連続でライブ配信してくれるという。8月21日は20時からだ。
じっくり落ち着いて観覧できるように、在宅ワークや早めの帰宅も考えたのだが、現実には仕事に追われて、開始時間の20時は職場にいて、時間とともにおもむろにスマートフォンでYouTubeを観始めたのである。
それにしても、結構不思議な感覚である。21時ころには職場を出たので、地下鉄に乗りながら、歩きながら、フジロックの生配信を観た。何だか苗場の風が、アーティストの演奏とともに、ビュービューと吹いているのに、それは手元だけの話しで、とってもこじんまりとしていたからだ。
実際に会場を訪れて体感する広大さと、デバイスの小ささのギャップがひどく大きすぎたのだろう。こうしてフジロックのライブ映像を、どこにいても観られるのは、テクノロジーのお陰とも言えなくもないが、アタクシ的にはとても奇妙な体験にも感じられた。