今も人を魅了し続ける名曲「ゼア・シー・ゴーズ」の引力:The La’s/The La’s【CD千本ノック 0041本目】


1986年、イギリスのリヴァプールで結成されたロックバンド、ザ・ラーズ。正直アタクシは、結成当時やアルバムがリリースされたころのことは全く知らず、気づくと家にCDがあり、何度もプレイヤーに乗せていたという感じ。ロック・ファンなら、好きでも嫌いでも一応は聴いておくべきアーティストだと言えるのかもしれない。

ザ・ラーズについては、このセルフタイトルが最初で最後のオリジナル・アルバムになる。たった1枚のリリースということもあり、ある意味伝説的で、ロック好きにとって馴染みの定番アルバムとなっている。

そうした巨大な引力を維持できているのは、何と言っても「ゼア・シー・ゴーズ」という超名曲があるから。もちろん、ほかの曲も決して悪いわけではないのだが、この曲は存在感が異様にデカいと思う。「顔は美形でないものの、やたらモテる人」といったら、例えが安易だろうか。なかなか論理的に説明しづらくても、感覚的にパッと心を奪われてしまうのだ。

本当にこの曲があるからこそ、これからもずっとザ・ラーズは1人ひとりのファンを魅了し続けるのだろうし、時間を経ても廃れることなく広がり続けるのだろう。何だか、目の前でロックの魔力を見せつけられるような気もするが、まだ聴いたことがない方は、一度自分の耳でその力を確認してみてほしい。

There She Goes*/The La’s

The La’s/The La’s(1990)
1. Son Of A Gun
2. I Can’t Sleep
3. Timeless Melody
4. Liberty Ship
5. There She Goes*
6. Doledrum
7. Feelin’
8. Way Out
9. I.O.U
10. Freedom Song
11. Failure
12. Looking Glass
13. Knock Me Down
14. Endless
15. Come In Come Out
16. Who Knows
17. Man I’m Only Human
18. All By Myself
19. Clean Prophet
20. There She Goes (Original Single Version)

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私たちは孤独でも、何とかやっていけるはず:Fine On The Outside/Priscilla Ahn【CD千本ノック 0040本目】


まずは論より証拠で、動画を見てもらった方がヨイかもしれない。

アタクシがプリシラ・アーンを知ったのが、まさにこの動画だった。詳しい媒体までは覚えていないが、どこかのバズ・メディアの記事で、この「ファイン・オン・ジ・アウトサイド」が紹介されていた。ジブリ映画『思い出のマーニー』の主題歌なので、何かのプロモーションの一環だったのかもしれない。

全編英語ではあるが、運よく動画だったため、字幕があって歌詞の意味もわかった。何より、高層ホテルの一室というシチュエーションがとても印象的だし、人間の孤独をつづった静かで透明感のある曲の雰囲気とマッチしていて、心が洗われるような感じがした。

たった数分の体験ではあるが、プリシラ・アーンの優しい歌声にノック・アウトされて、「ファイン・オン・ジ・アウトサイド」のCDはもちろん、ほかのアルバムも次々に聴いていった。

彼女の声は、とても柔らかくて、穏やか。決して急かされたり、押し付けられたりしないので、何だかせわしなくて、落ち着きたいときによく聴いている。そして、これからも繰り返し聴くと思う。

ちなみに、彼女のオリジナル・アルバムには「ファイン・オン・ジ・アウトサイド」が収録されていない。ただ『Priscilla Ahn Billboard Live TOKYO』というライブ・アルバムでは、生声バージョンが聴けるので、気に入った方はこちらもチェックしてはどうだろうか。

Fine On The Outside/Priscilla Ahn(2014)
1. Fine On The Outside
2. This Old House
3. Fine On The Outside(オリジナル・カラオケ)

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「日本の朝食」が歌う亡き母のための鎮魂歌:Psychopomp/Japanese Breakfast【CD千本ノック 0039本目】


「日本の朝食」というアーティスト名とジャケットに惹かれて購入した。アジア人と思われる女性2人のやや古ぼけた写真がとにかく印象に残った。アタクシにも理由はよくわからない。そんな魅入られ方をしたこともあり、買う前に視聴したりせず、音はわからないままである。大丈夫なのかー。

ジャパニーズ・ブレックファストは、フィラデルフィアで結成されたインディ・ロック・バンド、リトル・ビッグ・リーグのボーカリストであるミシェル・ザウナーによるソロ・プロジェクトだそう。

とにかくサウンドに関する事前情報は何もなく、その音に耳を傾ける。自分勝手に想像していたよりは、ポップな印象だ。それでも歌声はとてもエモーショナル。そして、なぜだか少し懐かしい感じがする。ジャケット写真にイメージを引っ張られているだけかもしれないが、何か郷愁のような感覚が沸き上がってきた。

聞けば、ジャケット写真の女性は彼女の母親で、このアルバムを制作する少し前に病気で亡くなっていた。タイトルの『サイコポンプ』は、心理学者のカール・ユングの著書に登場する「死者の魂を霊界に導く道案内人」を意味するという。つまりこのアルバムは、亡き母に捧げられた、ミシェル・ザウナーによる鎮魂歌だったのだ。

既にジャパニーズ・ブレックファストとして、セカンド・アルバム『ソフト・サウンズ・フロム・アナザー・プラネット(Soft Sounds from Another Planet)』もリリースしている。こちらと聴き比べると、ファーストの『サイコポンプ』はとてもメランコリックなアルバムだったことがわかる。もし「日本の朝食」に興味を持ってもらえたとしたら、どちらも完食してみてはどうだろう。

Psychopomp/Japanese Breakfast(2016)
1. In Heaven
2. The Woman That Loves You
3. Rugged Country
4. Everybody Wants to Love You
5. Psychopomp
6. Jane Cum
7. Heft
8. Moon on the Bath
9. Triple 7

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陽光きらめく朝凪ギターロック:Nowhere/Ride【CD千本ノック 0038本目】


アタクシにライドを教えてくれたのは、雑誌『ロッキンオン』を介して文通していた人だった。今だと文通なんて考えられないだろうが、確か1997年くらいではなかったか。その人の最初の手紙で「ライドが好きでよく聴いています。聴きますか?」と問われ、「聴いてない、聴いてない」と慌ててCDを入手したのだ。

その時既にバンドは、4枚のアルバムをリリースしたうえで解散していたので、完全に出遅れ組である。それでも、ファースト・アルバム『ノーホエア』の評判が良さそうで、波のジャケットが気に入ってこともあり、ライドの音源としてこれを最初に買ったと思う。

手紙で教えてもらうまで、長い間全く知らずに過ごしていたのだが、一聴してすぐ好きになった。ノイジーだけど気持ちのヨイギター・サウンドに魅了されたのだ。その後、残りのオリジナル・アルバムやミニ・アルバム、シングルEPなどを、結構買い漁る感じで探して、聴いた。

そんなわけで、ライドの音楽はアルバムや時期を問わず気に入っているし、20年くらい経った今でもこの『ノーホエア』を中心に、本当によく聴いていると思う。アタクシとしては、いわゆるシューゲイザーの中でも突出している存在だ(マイ・ブラッディ・ヴァレンタインも好きだけど…)。

具体的な曲で言えば、個人的には1曲目「シーガル」、3曲目「イン・ア・ディファレント・プレイス」、5曲目「ドリームズ・バーン・ダウン」、8曲目「ヴェイパー・トレイル」なんかが好きだし、おススメしたい。

だが、なぜ『ノーホエア』がそんなに好きなのかを言語で語るのは難しい。このアルバムを聴くと、やたらとキラキラと光る凪いだ海の風景が思い浮かんでくるのだが、不思議なほど、心情を説明できる言葉は出てこないのである。

制作当時、メンバー4人全員が20歳前後の若者で、ある意味無我夢中で作り上げ、鳴らした音だったのだろう。そうした意味では、何かを狙って音楽ではなく、戦略的に録音したアルバムでもなかった。だからこそ、リスナーのアタクシも言葉を失うのかもしれないーー。何て言い訳を言っていたら、人のせいにしすぎだろうか。

Nowhere/Ride(1990)
1. Seagull
2. Kaleidoscope
3. In A Different Place
4. Polar Bear
5. Dreams Burn Down
6. Decay
7. Paralysed
8. Vapour Trail
9. Taste
10. Here And Now
11. Nowhere

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何ちゃってインストラクターによる平和のための原子力:Amok/Atoms For Peace【CD千本ノック 0037本目】


アトムス・フォー・ピースは、レディオヘッドのトム・ヨークを中心に、レッド・ホット・チリ・ペッパーズのベーシストであるフリー、レディオヘッドやU2のプロデュースで知られるナイジェル・ゴドリッチ、R.E.M.やベックなどの活動に参加してきたドラマーのジョーイ・ワロンカー、パーカッショニストのマウロ・レフォスコというメンバーで構成された5人編成のバンドだ。

2009年にトム・ヨークが発表したソロアルバム『ジ・イレイザー』のツアーで、集まったことをきっかけにして誕生したバンドだそうだ。エレクトロニクスを利用して、ほとんどトム・ヨークとナイジェル・ゴッドリッチの2人で制作された『ジ・イレイザー』の音を、生演奏でどれだけ再現できるかがプロジェクトの出発点になっているという。

この『アモック』も『ジ・イレイザー』も、不穏な電子音の上に、トム・ヨークの声が重ねられるという曲調でいえば、最近のレディオヘッドと同様のアプローチだ。ただ、『ジ・イレイザー』と『アモック』とで比べると、楽器で演奏することを意識してか、エレクトロニクスばかりが強調されず、人の温度感や肉体性を感じさせる。

バンド名は、第34代アメリカ大統領ドワイト・アイゼンハワーが1953年に演説で語った「Atoms for Peace(平和のための原子力)」から取られたようだ。実は『ジ・イレイザー』の5曲目に、このバンド名と同じ「Atoms For Peace」という曲が収録されている。

また、トム・ヨークの父親が原子物理学者だったようで、そもそも原子力を身近に感じており、意識せざるを得ない問題だったのだろう。彼のことだから、バンドの名前にシニカルな意味を込めていると想像してしている。

とは言え、フジロックで見たアトムス・フォー・ピースのトム・ヨークを思い出すと、あまり皮肉めいた感じは受けなかった。頭にカラフルなヘアバンドをして、その出で立ちは何ちゃってスポーツ・インストラクターにしか見えなかったからだ。

当然、音楽はしっかりしていたが、見た目にシリアスさは感じられず、バンド名や音楽性とギャップが大きすぎるというのが正直なところ。YouTubeのリンクを載せておくので、気になる方はチェックしてもらえたらと思う。

Amok/Atoms For Peace(2013)
1. Before Your Very Eyes…
2. Default
3. Ingenue
4. Dropped
5. Unless
6. Stuck Together Pieces
7. Judge Jury and Executioner
8. Reverse Running
9. Amok

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40年間不変のバンドが見せた最初の変わり身:Achtung Baby/U2【CD千本ノック 0036本目】


この『アクトン・ベイビー』を初めて聴いたとき、「あれれ、あれれ」と思った。U2が変節してしまったうえに、駄作をリリースしたと感じたのである。

前々作の『ヨシュア・トゥリー』は、アタクシにとってロック・アルバムの金字塔。特に1980年代後半ころ、誠実で信頼に値するロックを鳴らしているのは彼らだけだと、勝手に思い込んでいたからなおさらだ。

実際にこのアルバムでは、従来の硬派なロック・サウンドから大きく変化して、打ち込みも利用したダンス・ビートを取り入れた音楽に様変わりしていた。今聴くと、かなり大人しい変化にも感じられなくもないが、当時においては激変でしかなく、別バンドのアルバムに聴こえたくらいである。

なので、発売当初はあまり聴いていないと思うし、正直嫌いなアルバムであった。でもいつのころからか、「ワン」や「ザ・フライ」「恋は盲目(Love Is Blindness)」なんかを、曲単位で聴くようになっていって、気づくとアルバム全体が好きになっていた。

そして、もし今「U2で一番おススメのアルバムは?」と聞かれたら、『アクトン・ベイビー』を挙げるかもしれない。ロック的なアプローチとダンス・ミュージックの配分が絶妙だと思うからだ。

U2は、1980年のデビューから現在に至るまで解散していないだけでなく、オリジナル・メンバーの脱退や変更もなく、40年近く4人でずっと活動してきた。そうした意味では、「不変のバンド」である。

一方で、先に述べたように、音楽性はその時々によって180度変わることも厭わない、「変化を先取りするバンド」でもある。『アクトン・ベイビー』は、そのU2にとっても、最初の大変革を成し遂げた記念すべきアルバムなのかもしれない。

Achtung Baby/U2(1991)
1. Zoo Station
2. Even Better Than The Real Thing
3. One
4. Until The End Of The World
5. Who’s Gonna Ride Your Wild Horses
6. So Cruel
7. The Fly
8. Mysterious Ways
9. Tryin’ to Throw Your Arms Around the World
10. Acrobat
11. Love Is Blindness

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心地よく、美しく、切ない未来の不在:Modal Soul/Nujabes【CD千本ノック 0035本目】


この『モーダル・ソウル』がリリースされたときに、確かタワレコなんかで猛烈にプッシュされていて、やや渋々手に取ったのだったと思う。ヒップホップはそんなに得意ではなかったし、第一印象は何だか格好つけているように感じたからだ。

Nujabes(ヌジャベス)というアーティスト名は、本名である瀬葉淳をローマ字表記にした「SEBAJUN」を逆さにしたものだということも、かなり後になって知った。だから最初はCDを手にしながら、その名前に奇妙な印象しか受けなかった。

ただ、そのサウンドはアルバムを通して、ひたすら心地よく、美しく、切ない音が奏でられている。それほどヒップホップを聴き込んでいるわけではないが、このアルバムの完成度は圧倒的に高く、ある意味孤高のアルバムに感じるほど。何か特別なものに触れている気がするのだ。

気持ちのよいリズム、きれいなメロディーがあれば、その瞬間は聴き手を満足させられるかもしれない。しかし、アーティストとして印象に残ったり、一枚のアルバムとして長く記憶してもらうのは、誰にでもできることではない。だが、今でもこのアルバムは聴き継がれている。

Nujabesは、2010年に交通事故で亡くなっているので、このセカンド・アルバムが最後のオリジナル・アルバムとなってしまった。もう彼の新しい音楽を聴くことはできないのだ。それゆえに自然と、『モーダル・ソウル』の先にどんな音が鳴ったのだろうと思ってしまう。やはり彼の不在が残念でならない。

Modal Soul/Nujabes(2005)
1. Feather
2. ordinary joe
3. reflection eternal
4. Luv (sic.) pt.3
5. Music is mine
6. Eclipse
7. The Sign
8. Thank you
9. World’s end Rhapsody
10. Modal Soul
11. flowers
12. sea of cloud
13. Light on the land
14. Horizon

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「音楽と私」で世の中に発信できる凄さ:Music & Me/Michael Jackson【CD千本ノック 0034本目】


いやあ、圧倒的な1枚だと思う。「音楽と私」という題名からも、その凄さが伝わるのではないだろうか。マイケル・ジャクソンは『スリラー』というイメージもあるし、少しさかのぼっても、『オフ・ザ・ウォール』だと思うが、アタクシはこのアルバムを聴いたとき、彼の音楽の核や本質がもう確立しているように感じた。

その声は、まだ声変わりする前。年齢や聴こえてくる声から、子どものアルバムと言えなくもないが、自分にはそんな風にはとらえられなかった。ある種、決意の音楽にも聴こえたのである。15歳くらい、日本で言えばまだ中学生や高校に入るころに発表したアルバムだったのではあるが。

初めて聴いたのも結構最近で、当時の正確な状況は分からないため、勝手に想像するしかない。マイケル・ジャクソンのソロとしてもそれほどヒット曲が出ているわけでもないようで、もしかすると世間的には小粒なアルバムととらえられているのかもしれない。

ただ、アタクシにとっては早熟の天才を体現する音楽、アルバムだと感じる。『オフ・ザ・ウォール』や『スリラー』『バッド』のような、メガアルバムを聴く前に、一度チェックしておいてもヨイのではないだろうか。

Music & Me/Michael Jackson(1973)
1. With A Child’s Heart
2. Up Again
3. All The Things You Are
4. Happy (Love Theme From “Lady Sings The Blues”)
5. Too Young
6. Doggin’ Around
7. Johnny Raven
8. Euphoria
9. Morning Glow
10. Music And Me

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ストーンズだからって、知ってるつもり?:Out Of Our Heads/The Rolling Stones【CD千本ノック 0033本目】


タワーレコードには「タワレコチョイス」という、対象商品を3枚以上買うと1枚500円割り引きするキャンペーンがある。以前は、年に何回かという頻度だったけど、最近は割と途切れなくやっている感じがする。いわゆる定番アルバムが対象になるのだけど、それだけCDが売れていないのかなと思っている。

そんなタワレコチョイスのおかげで出会ったのが、このローリング・ストーンズの『アウト・オブ・アワ・ヘッズ』である。このアルバムも、タワレコチョイスの対象になっていたので、割と気軽な気持ちで購入した。お得だしー。

早速アルバムを聴いてみると、あれ初めて聴くアルバムだけど何だか聴きなれた音がするなと曲名を確認する。そして「『サティスファクション』じゃん」となった。「サティスファクション」は、ストーンズの代表曲だから、もちろんこれまで何度も聴いてきたけれど、収録しているオリジナル・アルバムを全く知らなかった。やだー。

しかもこのCDには「USヴァージョン」と書かれている。あれっと思って少し調べてみると、ストーンズの初期のアルバムにはUS盤、UK盤があるそう。また、版権所有者が別にいて彼らの自由にならず、自国であるUKヴァージョンは廃盤になっているのだとか。これも全然知らなかった。何だよ、知ってるつもりー。

このようにストーンズについて知らないことだらけで、胸を張って言いづらいものの、彼らの初期の音楽はまだまだブルースの手触りが強くて、アタクシの好みである。やや素朴な音ではあるが、「サティスファクション」も入っているし、やはり格好ヨイと思う。ただ、早計にわかったつもりにならず、繰り返し聴きいていかなきゃいけないねー。

Out Of Our Heads/The Rolling Stones(1965)
1. Mercy Mercy
2. Hitch Hike
3. The Last Time
4. That’s How Strong My Love Is
5. Good Times
6. I’m All Right [Live]
7. (I Can’t Get No) Satisfaction
8. Cry To Me
9. The Under Assistant West Coast Promotion Man
10. Play With Fire
11. The Spider And The Fly
12. One More Try

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「知る人ぞ知る隠れた名シンガー・ソングライター」と勘違い:O/Damien Rice【CD千本ノック 0032本目】


このアルバムを初めて見かけたのは、タワレコかどこかのフジロック特集コーナーではなかったか。ダミアン・ライスは2007年のフジロックに出ることになっており、結局前日にキャンセルになってしまったのだが、多分そのCD売り場で視聴したのが出会いだった。

楽器はギターくらいで、そこに自身のボーカルを乗せただけのシンプルな音楽ではあるが、穏やかながらも力強い歌声に魅了された。アタクシにとってそれまで全く知らないアーティストだったので、自分勝手に「知る人ぞ知る隠れた名シンガー・ソングライター」として何度も聴くようになった。

ただ実際は、この『オー』というアルバムも全世界で300万枚以上を売り上げているし、彼の出身であるアイルランドの老舗音楽誌『HOTPREES』が発表した偉大なるアイリッシュ・アルバム・トップ100では、U2の『ヨシュア・トゥリー』に続く第2位に選出されたそうだ。全然隠れたりしておらず、自国だけでなく、世界中から高く評価されているアーティストだったのだ。

このダミアン・ライス、かなりのメディア嫌い、取材嫌いのようで、プロモーションの時期に失踪してしまい、1カ月間連絡がとれなかったこともあるとのこと。どうやら聴き手に対して、自分の曲を説明したりするのがとても嫌なようで、「人それぞれが思うように自分の中に取り込んでくれたほうがもっと興味深くなる」と考えるからだという。

ちなみに、このアルバムを聴くと特に1曲目の最初のほうで、何とくなくハナレグミを聴いているような感覚があった。最近、ハナレグミのアルバムを聴いたばかりだったということがあるのかもしれない。また、3曲目の「ザ・ブロウワーズ・ドーター」は、ジュリア・ロバーツやジュード・ロウらが出演した映画『クローサー』の挿入歌になっているそうだ。

O/Damien Rice(2002)
1. Delicate
2. Volcano
3. The Blower’s Daughter
4. Cannonball
5. Older Chests
6. Amie
7. Cheers Darlin’
8. Cold Water
9. I Remember
10. Eskimo

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