UBS日本 コーポレートサイト【自由すぎるウェブ解析士の3分間サイト分析#0005】


URL:https://www.ubs.com/jp/ja.html

<特徴>
外資系金融機関ということで、英語ページのリンクも多く、基本的な構成はどうやら本国サイトと同じのよう。そのため、ナビゲーションも独自仕様で正直わかりづらく、フッターにサイトマップ的なナビゲーションもなかったりと、我が道を行く感じで、日本人に見てもらうつもりがないようにも思える。

<勝手に改善ポイント>
・ハンバーガーメニューのナビゲーションが分かりづらく、全体構成から見直す必要があるだろう。

・h2のサイズが大きすぎるし、コピーも「グローバルな知見」など、やや素っ頓狂な印象がある。

・「UBSの企業責任」の部分のテキストリンクに余分なスペースが入っていたりと誤植も散見される。

・会社情報も用意されていないのか、結局正式な日本法人の社名が見つけられたなかった。

PageSpeed Insightsの結果
モバイル:50、パソコン:76


ストーリーとメッセージ【1000のカスタネット#0004】


ストーリーとメッセージ。どちらが重要なのか。もちろん、どちらも重要、大切で、優劣はつけがたいのかもしれない。

しかし、優れたストーリーテリングによって、そのコンテンツにぐいぐいと引き込まれ、没入していっても、メッセージが残らなければ、消費されたに過ぎないのではないか。興奮した体験は、時間の経過とともに忘れ去られるのではないか。であれば、メッセージの伝達を目的としたストーリー構築が必要になるだろう。


クローン技術【原稿用紙一枚の教養#0004】


※『1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365』の各ページを400字程度で要約しています。

第1週第4日(木)
4 科学
クローン技術

1997年、世界ではじめてクローン技術によってヒツジが生まれた。赤ん坊ひつじの名前はドリー。母親と細胞核のDNAがまったく同じ。言ってみれば、世代をまたいだ一卵性双生児のようなものだ。

スコットランドにあるロスリン研究所は、ドリーを生み出すのに核移植という手法を使った。これは、ドナーとなる大人の細胞から遺伝物質を取り出し、あらかじめ遺伝物質を取り除いておいた未受精卵に移植する方法である。

ドリー誕生が衝撃的だったのは、個体の特定部位から取った細胞を使っても、新たな個体を作れると、科学的に証明したからだ。それ以前は、細胞は特定の組織に分化した後は特定の細胞にしか分化できないと思われていた。心臓の細胞からは、心臓の細胞しか作れないというように。

しかし多くの点で、ドリーは普通のひつじとも違っていた。例えば、細胞を保護・修復すると考えられるタンパク質のテロメアが極端に短かった。そのためか、肺がんと重度の関節炎を患い、2004年に六歳で安楽死させられた。これは同種のひつじの平均寿命の半分程度である。

【アタクシ的ポイント】
ドリーの新しさは、既に分化した特定部位の細胞が、他の部位にもなり得ると分かったこと。これがEPS細胞などにもつながっているのか。


株式会社NHKエデュケーショナル コーポレートサイト【自由すぎるウェブ解析士の3分間サイト分析#0004】


 

URL:https://www.nhk-ed.co.jp/

<特徴>
トップページは、ファーストビューにスライダーがあり、その下に各種情報を出すといういわば最近の超定番的なレイアウト。このサイトならではなのは、法人向けと個人向けでサイトを切り替えている点だろう。基本構成は保ちつつ、キーカラーを変更させることで、サイト体験上の違和感なく、変わったことをきちんと理解させている。ナビゲーションやボタンにオンマウスしたときの反応が良好なのも気持ちヨイ。

<勝手に改善ポイント>
・スライダーの画像に小さい文字が入っており、PCでもやや見づらいため、スマートフォンだと読めなくなっている。

・グローバルナビの反応はヨイものの、挙動が同じではなく、アイコンが入っていたり、テキストだけだったりしているため、統一感に欠ける。

・すっきりしすぎていて、情報が少なく、同社のことを知らない人が理解を深めるのは難しい。

・細かい点だが、会社情報の社名で株式会社とNHKエデュケーショナルの間に半角スペースが入っており、コーポレートサイト上では(あるいは名刺などでも)、こうした表記は避けた方がベターだろう。

PageSpeed Insightsの結果
モバイル:77、パソコン:95


存在と生成【1000のカスタネット#0003】


「小さな変化」

落ち続ける葉。大きな樹から、絶えることなく落ちる葉。いくつも、いくつもの葉が落ちる。しかし、私はその樹の変化に盲目でしかない。

初出:https://kazuhiq.com/19941201/chiisanahenka/ (1994年12月1日)
—–

「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」と、鴨長明が言った通り、世界はいつも変化している。人間もある瞬間と別の瞬間を比べたら、何らかの違いがあり、絶えず変わっている存在だ。だが多くの場合、小さな変化には気づかず、ほとんど何も変わっていないように感じられる。

存在者の「存在」は、本来「生成」が切り離せないものであるだろうが、我々はその点に注意を払っていないのではないか。


サイボウズ株式会社「キントーン」サービスサイト【自由すぎるウェブ解析士の3分間サイト分析#0003】


URL:https://kintone.cybozu.co.jp/

<特徴>
スマートフォンユーザーを意識してか、文字情報は控えめで、かなりホワイトスペースも大きい。ITソリューションとは言え、IT部門向けではなく、エンドユーザーである事業部門をターゲットにしているせいか、コピーはビジネスパーソン向けに作成されている。顧客の声にある「エクセル&メールにさようなら」「タスクの見える化で残業ゼロに」などは、導入するメリットが端的に分かる見出しで好印象だ。

<勝手に改善ポイント>
・グローバルナビを含め、ヘッダーに情報が詰まりすぎに感じる。現状の3段から2段へ整理したいところ。

・「あらゆる業種の、あらゆる人の、あらゆる仕事に」対応するサービスということで、総花的な表現が多く、かえって製品の概要がつかみづらい。数百文字程度で構わないので、冒頭で製品概要を語った方がヨイのではないか。

・サイト全体的に、無駄なホワイトスペースも散見された(例:トップページの「働く場所や時間を自由に」の下部など)。イメージ画像ももう少し減らさないと、このサイト上でのコンバージョンは難しいと思われる。

PageSpeed Insightsの結果
モバイル:12、パソコン:34


ラスコー洞窟の壁画【原稿用紙一枚の教養#0003】


※『1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365』の各ページを400字程度で要約しています。

第1週第3日(水)
3 視覚芸術
ラスコー洞窟の壁画

世界最古の絵画と言われるラスコーの洞窟壁画。見つかったのは1940年、フランス中部の村モンティニャックの近くだ。洞窟の内部は部屋がいくつもつながっており、その壁には、1万5000年から1万7000年前に描かれた動物の絵が1500点近くあった。

この壁画が描かれた理由は諸説ある。この洞窟の形状が動物の形に似ていると、そのイメージをほかの人に伝えようとして目立つ印を付け加えたのかもしれない。また、壁画の多くが洞窟の中でも人が入りにくい場所にあるため、呪術的な儀式に使われたのかもしれない。

いずれにせよ先史時代の人々は、動物の絵を非常に正確に描くことで、動物を自分たちの思いどおりにしたり、数が減ったときには増やしたりできると考えていたようだ。

壁画の動物は、輪郭線だけで描かれるか、その中が一色で塗りつぶされているかの、どちらか。その多くは、いわゆる歪曲描法を使っていて、例えば頭部は横向きだが、角は正面を向いた形で描かれている。

壁画が旧石器時代のものだと判明すると、1948年に一般公開された。ところが、多くの見学者が訪れたため、壁画が二酸化炭素で傷み、結局、洞窟は1963年に閉鎖された。

【アタクシ的ポイント】
見たままに描くのではなく、見てもらいたいように描くと歪曲描法になるのではないか。

Embed from Getty Images


無知のつぶやき【1000のカスタネット#0002】


「世界が終わるとき」

世界の終わりがきたら
きみはどうする?

ぼくは、タマゴを割ってみるね
生タマゴかゆでタマゴかわからないから

初出:https://kazuhiq.com/19960903/sekaigaowarutoki/ (1996年9月3日)
—–

自分は最後まで、知ろうとする人でありたいと思っている。


株式会社アイレップ コーポレートサイト【自由すぎるウェブ解析士の3分間サイト分析#0002】


URL:https://www.irep.co.jp/

<特徴>
全体としては、スマートフォンを意識して帯状のブロックごとに構成されている。トップ画像に入っている「1ページでアイレップのすべてを知る」は、「アイレップの特長」と同じリンク先だが、コピーも置き場所もヨイと思う。訪問したユーザーからもよく見られていると考えられる。

<勝手に改善ポイント>
・「1ページでアイレップのすべてを知る」の上部にある「The Best Performance by Digital Marketing」というコピーはやや凡庸。その下にある日本語のメッセージを強めてもよいのではないか。

・ブログのサムネイルがなかったり、汎用的な画像になっている。目に見える商品がなかったり、BtoBビジネスの場合は、画像を使わない掲載方法も検討したい。

・セミナーについては、タイトルの一行だけで構成されていて、読みづらいし、タイトル自体長すぎる。セミナータイトル、紹介文、日時、など分けて表示すべきだろうし、タイトルの文字数は上限を設けたい。

PageSpeed Insightsの結果
モバイル:22、パソコン:66


『ユリシーズ』【原稿用紙一枚の教養#0002】


※『1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365』の各ページを400字程度で要約しています。

第1週第2日(火)
2文学
『ユリシーズ』

ジェイムズ・ジョイスの『ユリシーズ』(1922年)は、20世紀に英語で書かれた中で最高峰の小説である。ホメロスの『オデュッセイア』を、アイルランドの都市ダブリンでのある一日(1904年6月16日)の出来事として作り変えたものだ。

主人公は、レオポルド・ブルームという中年の広告セールスマン。出会う人たちのほぼすべてに寛容さと度量の広さを示し、何気ない日々の雑事を通して、日常的ヒロイズムを実践している。

この作品は、「登場人物を丹念に描写している点」「他の文学作品や芸術作品に、それとなく触れている点」「言葉を斬新に使っている点」で有名だ。その中でも特によく知られているのは、意識の流れをそのまま叙述する技法だろう。

ジョイスは、登場人物が心の中で思ったことを、順序づけたり整理したりせず、そのままの形で提示した。この技法はヴァージニア・ウルフやウィリアム・フォークナーなど多数の作家たちに影響を与える。

最終章では、ブルームの妻モリーの心のうちがつづられる。あてどなく延々と続くモリーの思いは2万4000語を超え、それがわずか八つの長大な文で区切られている。

【アタクシ的ポイント】
体系立てたり、整理しないことは、現在もある意味新規性であり続けており、その端緒はほぼ100年前に始まっていたことになる。