朝、News Picksのプッシュ通知で、朝日新聞の「フジロック、初の完全中止に 海外からの招待困難で決断」という記事に気づく。「とうとう来たかー」と思ったが、フジロックの公式サイトを見に行くと、特に更新情報はない状態だった。「もしかしたら誤報の可能性があるのかな」などと、少しだけ疑いながら、会社に向かった。
出社してしばらくして、昼過ぎにもう一度ネットを確認したら、公式サイトでも「FUJI ROCK FESTIVAL’20 開催延期のお知らせ」と、「来年の8月へ延期する事にいたしました」と開催延期の報告である。「中止」ではなく、「延期」という表現にフジロックらしさを感じる。
チケットは払い戻されるようだが、「来年のフジロックでも有効となりますので、保有したまま来年ご利用いただくことも可能です」とのこと。チケット代、そこそこな値段になるから、経済合理性を考えると払い戻ししたいところだけど、フジロックを支援する意味も込めて、2021年まで持ち続けようと思う。
最後に、スマッシュ日高大将のテキストを引用して終わる。フジロッカーにしたら、今回は残念な決定なんだけど、何とも元気な気分にされるから不思議だ。
はじめに、新型コロナウイルス感染症で亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げるとともに、闘病されている方々に心よりお見舞い申し上げます。また、医療従事者をはじめ、最前線で対策に携わっておられる方々に敬意を表します。
今まで、地球上では中世期以降あらゆる疫病や感染病が発生してきましたが、人類は乗り越えてきた歴史があります。この経験を踏まえて、今回の難局を、必ず乗り越えられると信じています。
ここからは、今年のフジロックを楽しみにしていた皆さんへのメッセージです。
本当にゴメン、今年のフジロックは開催しないことを決めました。出演してくれるバンドやスタッフ、関係者の皆様、なにより苗場まで来てくれるあなたたち、お客さんの健康と安全面を考えると、主催者として今年の開催を進めることはできないと決心しました。
数ヶ月の延期も考えたけど、苗場は9月になれば朝晩はストーブをつけるほどの寒さになり、11月には初雪が舞い始め、明けて4月までは雪が残っている。スキー場だから、当たり前だ。東京オリンピックを真似たわけじゃないけど、来年の8月に延期します。2021年8月20,21,22日になります。
まだ14ヶ月も先の話だ。悔しいけど、楽しく待っていてもらいたい。
早くからチケットを買ってくれた人達、本当に有難う。君たちによってフジロックが支えられていることを本当に感謝します。
来年は今年の分も含めた2年分のエネルギーで、苗場で、楽しもう。約束するよ。そして、今年のチケットをキープしてくれた人達に、記念になるような面白いプレゼントも考えています。
こんな時だからこそ、フジロックでみんなと少しでも勇気と元気を分かち合えたらいいなと思っていたんだけど、本当に残念だ。ゴメン。
皆さん、くれぐれも体に気をつけてください。
幻のフジロック’20
スマッシュ 代表 日高 正博