ディドロ【『一日一文 英知のことば』から学ぶ#089】


【3月29日】ディドロ:1713.10.5~1784.7.31

ラブレーの修道士の知恵は、自分の安泰のためにも、ほかの人々の安泰のためにも、本当の知恵ですよ。曲がりなりにも自分の義務を果たし、いつも僧院長さんのことをよく言い、世界を勝手気儘に運行させておくという奴です。それで大部分の者が満足するんだから、世界は丸く納まるわけでさ。わしがもし歴史を知っていたら、悪はいつでも誰か天才の手をへてこの地上にやって来たということを、あんたに証明して見せるだがなあ。

『ラモーの甥』本田喜代治・平岡昇訳、岩波文庫、1964年

【アタクシ的メモ】
何度も読んだが、真意は理解できなかった。賢く優秀な人ほど悪さを起こし、無為な人の方が安泰や満足をもたらすといことか。