言葉によって月から地球を見る【ブラッドベリ1000日チャレンジ#0114】


レイ・ブラッドベリさんが、「クリエイティブになるには、三種の読書を1000日続けよ」と仰っていたということで、短い物語(短編小説)、詩・俳句・短歌・歌詞、論考と三種類のテキストを毎日読みます。そして、何を読んで何を感じたかを、備忘録的に記録しています。

【短編小説】十二面体関係/円城塔 △
20人の登場人物が、名前と番号とともに、10行程度で説明されるという独特な文章。小説というよりは、調書のよう。なので感情移入もできないし、一人の人物を三名がそれぞれ殺したと証言するなど、合理性も整合性もない内容である。今回も読むのが苦痛だった。

【詩・俳句・短歌・歌詞】月から見た地球/北原白秋 ○
自分なりに、言葉を丁寧に追っても、あまり像が結ばなかった。私にとっては、言葉がよそよそしい感じである。月から見た地球というくらいなので、壮大な視点ではあるが、何か空想的な表現が続いているからだろうか。地球創生を語っているようだが、一点にフォーカスした方が伝わってくるように思う。

【論考】セレンディピティ/外山滋比古 ○
今回は、偶然の出会い、思わぬ獲得について。あくまで自分の感覚であるが、現在のように情報爆発の時代は、かえってセレンディピティは起こりづらいように思う。一つひとつの情報が軽んじられがちだし、情報消費に精一杯で出会いと感じづらいからだ。「寝させる」など、時間的な猶予も大切ではないか。