菊池寛【『一日一文 英知のことば』から学ぶ#066】


【3月6日】菊池寛:1888.12.26~1948.3.6

芸術のみにかくれて、人生に呼びかけない作家は、象牙の塔にかくれて、銀の笛を吹いているようなものだ。それは十九世紀ころの芸術家の風俗だが、まだそんな風なポーズを欣んでいる人が多い。
文芸は経国の大事、私はそんな風に考えたい。生活第一、芸術第二。(「文芸作品の内容的価値」)

『新潮』大正11年(1922)7月

【アタクシ的メモ】
人が生きて死んでいく中で、経済活動も重要だが、文芸など文化的な活動も不可欠だと思う。また、生活第一、芸術第二にも同意である。作家は、人生に呼びかけることが大事だという考えにも共感する。