家族に歴史アリ【ブラッドベリ1000日チャレンジ#0092】


レイ・ブラッドベリさんが、「クリエイティブになるには、三種の読書を1000日続けよ」と仰っていたということで、短い物語(短編小説)、詩・俳句・短歌・歌詞、論考と三種類のテキストを毎日読みます。そして、何を読んで何を感じたかを、備忘録的に記録しています。

【短編小説】喪の仕事/ルシア・ベルリン ◎
人が亡くなり、残された家族と家、片づけをする掃除掃の物語。語り手である掃除場の「わたし」という現在の視点と、残された子供たちのこれまでの経緯が交錯する感じが、リアリティーを醸し出す。家族には、小さくでも歴史があるのだなあと改めて思い出され、切ない気持ちになった。

【詩・俳句・短歌・歌詞】夕方の三十分/黒田三郎 ◎
恐らく父子家庭の夕方の一コマ。詩は夕食の用意から始まるが、段々と混乱をきたしてくる。そして、父と娘は小競り合いを起こし、食事をとることで平穏になっていく。我が家だともう少し登場人物が多くなるものの、どの家庭にも見られる風景ではないだろうか。視点が自分たらと同じ高さなのがヨイ。

【論考】意見/池田晶子 ◎
「君は、意見なんてものをもつべきではない」と筆者はいう。私たちがすべきは、誰にとっても正しい、本当の考えを自分で考えて知ることだけだとも語る。改めて言われてみると、その通りだと納得するのではあるが、日々の生活ではほとんどそうできていないことを反省する。私たちが持つべきは意見ではなく、(正しい)考えなのだ。