【短編小説】ねらわれた星/星新一
地球と思われる星をやっつけようとする金属質のウロコを持つ生物。自己の視点で相手を困らせようとしたが、それはあさってな行動に過ぎなかった。やや堅苦しく言えば、普通性をどう見い出すのか。たとえ意地悪であっても、相手をよく知らなければ、すっとんきょうな行動で、結果は伴わないのである。
【詩・俳句・短歌・歌詞】ココアのひと匙/石川啄木
解説を読むまで、社会主義運動に関連した詩だとは思えなかった。背景情報を確認しなければ、著者の真意も全く理解できていなかっただろう。すべての詩がとまでは言わないが、やはり時代
や社会と、作品は切り離せないのだなと思った。
【論考】快楽について/森本哲郎
快楽を一義的に求めたり、自己中心的な行動が何かと憚られる昨今、改めて快楽とは何かと考えることは重要に思う。書かれていることで言うと「足るを知る」こと。自足することで、自由になれるのだという。何か欲望にとらわれてしまうと、欲求の底なし沼に、簡単に落ち込んでしまうだろう。