人間を越えたものに対する畏怖【ブラッドベリ1000日チャレンジ#0044】


【短編小説】欲望の城/星新一
過ぎたるは及ばざるが如しな話ではあるが、夢を見ることで欲望が満たされるという。欲しがるたびに物が増え、そして増えてすぎて、眠るのも怖くなってしまったようだ。ただ、正直な所、そんなに夢に左右されるかなあと思う。夢はあくまで夢であって、現実の見え方まで変える力はないように感じる。

【詩・俳句・短歌・歌詞】死んだ男の残したものは/谷川後太郎
一読しただけではピンとこず、何度も読んで、解説も読んで、何となく理解できた気分になっているだけのような気がする。解説によれば、ベトナム戦争に対する反戦歌だとのこと。「死んだ兵士」という言葉はあるが、戦争がテーマとは感じなかった。

【論考】人間の限界について/森本哲郎
人間を越えたものに対る畏怖が大切さいうのには、同意するものの、その超越者が絶対化されてしまうと、かえって人は硬直的になってしまうようにも思う。やや凡庸ではあるが、中庸というかバランス感が大事なのではないか。とは言え、法然の専修念仏は筋も通っているので、非常に設得力があった。