社会における“正しさ”の源泉【ブラッドベリ1000日チャレンジ#0012】


【短編小説】猫と鼠/星新一
相手を脅す人物は、別の人物から脅されていた。負の連鎖は、もしかすると連綿と続いていなくのだろうか。嫌な予感がする。この話は、そもそも殺人者が招いた連鎖であり、一般人からすると教訓にしづらかったり、メッセージも受け取りづらいように思う。

【詩・俳句・短歌・歌詞】冬が来た/高村光太郎
細い言葉使いに共感しづらさもあるが、冬が来たことへの高場感が、強く伝わってくる。詩の醍醐味が感じられ、理屈ではなく、感覚として好感を持てた。『智恵子抄」のイメージしかなかったが、高村光太郎さんの熱が心地ヨイ。

【論考】人生について/森本哲郎
結末はどうであれ、過程こそ人生なのだ、という主張には同意する。結果ばかり求める現在の風潮が、短絡的だという指摘もその通りだと思いう。とは言え、社会という観点で考えると、本質や正しさがいつも担保されているわけではなく、マジョリティーであることが、正しさの源泉になったりするだ。