ジェイムス・ブレイクはポスト・ダブステップの寵児だ(とのこと)。アタクシ、音楽ジャンルに疎く、苦手意識しかないのだが、「ダブステップ」を調べてみると、Wikipediaには「1999年にイギリスのロンドンで誕生した強くリバーブのかかったドラムを用いた2ステップの総称」と 書かれている。「リバーブ」とは残響効果であり、「2ステップ」はリズムにおけるノリのポイントが2種類存在していること(のようだ)。
こう書いている本人が、ダブステップに対して理解不足のまま話しを進めてしまうが、そのダブステップの「ポスト=次」に当たるのが、ジェイムス・ブレイクが鳴らすサウンドなのである。
実際に、初めてジェイムス・ブレイクのデビュー・アルバム『ジェイムス・ブレイク』を聴いた時は、これまで全く聴いたことがないサウンドに相当困惑してしまった(自分がよく把握できていない音楽の次であり、未来なのだから、当然ではあるのだが…)。
そんな“未知との遭遇”ではあったものの、彼のサウンドが不思議と耳に残ったというか、体験として心地よかったのである。
音楽における勝利の方程式をすべて解体するように、静かなビート、ダークな浮遊感、物悲しい歌声、優しい孤独感、デジタルな包容力など、これまでほとんど表現されていなかった要素が、一体になった曲が淡々と進んでいく。それは、革命的な音楽が穏やかに鳴り始めているようにも聴こえた。
James Blake/James Blake(2011)
1. Tep And The Logic
2. Unluck
3. The Wilhelm Scream
4. I Never Learnt To Share
5. Lindisfarne I
6. Lindisfarne II
7. Limit To Your Love
8. Give Me My Month
9. To Care (Like You)
10. Why Don’t You Call Me
11. I Mind
12. Measurements
13. You Know Your Youth
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