イプセン【『一日一文 英知のことば』から学ぶ#144】


【5月23日】イプセン:1828.3.20~1906.5.23

物を書くとは、いったい、どういうことを言うのでしょうか? 近ごろになってやっとわかったのは、書くというのは、もともと見るということだ、ということです。ただし、——いいですか——見られたものが、作者がそれを見たのときっちり同じ形で、読者のものとなるように見ることです。しかし、本当にそれを生き抜いたことだけがそう見え、そうなってくるのです。しかも、それについて書くことを生き抜くということこそが、近代文学の秘密なのです。

原千代海『イプセンの読み方』岩波書店、2001年より

【アタクシ的メモ】
「書くというのは、もともと見るということだ」というのは、書く前の前提条件としてよくわかると感じた。ただ、後半部分の記述は、日本語としてあまり成立していないと思うし、そのため、正直意味がわからないでいる。