相手を追い出すほどの妬みや嫌悪【ブラッドベリ1000日チャレンジ#0070】


【短編小説】ルイーズ/トルーマン・カポーティ ◎
ルイーズに対するやや理不尽な嫉みから、エセルは彼女を退学へと追い込む。どうして嫌いという感情だけで、そこまでの行動をとるのだろうか。また、退学に至る理由に、人種差別的なものがあり、今読むとモヤモヤした感情が残る。書かれた当時の空気感はどうだったのだろう。

【詩・俳句・短歌・歌詞】ぼるぼろな駝鳥/高村光太郎 ○
動物園の駝鳥を読んだ詩のようだ。動物園に行けば、まとめて色々な動物が見られるから、人間にとっては好都合であるが、動物にとっては暮らしやすい環境ではきっとないだろう。筆者の言う通り、駝鳥らしくない駝鳥を見せていても、その意義はとても薄いと感じる。

【論考】身のほどについて/森本哲郎 △
現状に甘んじるわけでなければ、「身のほど」を知ることは大切だと思う。ただ、この論考自体は、イソップによる寓話の紹介、読み方の解説みたいになってしまったようで残念である。テーマや筆者の主張を明確にしたうえで、イソップの物語を活用したら、もっと違った展開になったと思う。