『ライフ・ウィズアウト・サウンド』は、クラウド・ナッシングスの4枚目のアルバム。現時点では、これが最新作になる。もともと3人編成のバンドだったが、今作では4人編成になったようだ。そのせいもあってか、音に厚みが増し、バンド・サウンドらしくなっている。
楽曲自体は、前作『ヒア・アンド・ノーウェア・エルス』、前々作『アタック・オン・メモリー』の流れの延長線上にある。曲作りに1年以上の時間を費やしたり、録音にも3週間かけるなど(これまでは、大体1週間で録音していたそう)、バンドとしても念入りに作成したアルバムになったようだ。
ギターとボーカルを担当し、バンドの中心人物であるディラン・バルディは割と直感的な人のようで、その音作りにおいても、あまり戦略性みたいなものは感じない。持って生まれたセンスというか、天性のソング・ライティング能力を生かして、多くの人の心を捉えるキャッチーな曲を作り出してしまうから驚きだ。
それぞれのアルバムごとに、クラウド・ナッシングスとしても結構音楽的な変化が見られるが、楽曲のキャッチーさはデビュー当時からずっと続いていると思う。
今作についても、作品として一定の水準は超えているとは思うものの、ちょっと停滞期かなと感じたのも正直なところ。これからアーティストのキャリアとして、脂が乗ってくる時期だと思うので、次回作にも期待したいところである。
Life Without Sound/Cloud Nothings(2017)
1. Up To The Surface
2. Things Are Right With You
3. Internal World
4. Darkened Rings
5. Enter Entirely
6. Modern Act
7. Sight Unseen
8. Strange Year
9. Realize My Fate
10. Enter Entirely (Acoustic)
11. Internal World (Acoustic)
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