徳島出身の女性3人が響かせるオルタナティブ・ロック:耳鳴り/チャットモンチー【CD千本ノック 0068本目】


『耳鳴り』は、前作『chatmonchy has come』に続く、チャットモンチーのメジャーデビュー後2枚目のCD。初のフルアルバムであり、こちらがファースト・アルバムになるようだ。

ライナーノートの最後に載っていた彼女たちの写真を見ると、地方で就職した新人OLの休日のようにしか見えないものの、音はすっかり一級品。バンドとしては初期ではあるが、橋本絵莉子、福岡晃子、高橋久美子の3人がロック・サウンドを爆発させている。ファースト・アルバムで既に強いオーラを放っていると思う。

4曲目「ハナノユメ」では、「薄い紙で指を切って/赤い赤い血が滲む/これっぽっちの刃で痛い痛い指の先」と歌う。CDの中ではとても印象的に響くが、詞の世界観は日々の生活だったり、自分たちの手が届くことが中心。サウンドの感触は全然違うものの、女性のバンドということもあってふと少年ナイフを思い出した。

また、最終曲の「ひとりだけ」をはじめ、オルタナティブ・ロック的な音が随所に聴かれる。アタクシ的にもとても好みのサウンドであるし、日本のガールズ・ロックバンドという範疇で考えると、異例のサウンドプロダクションではないだろうか。プロデューサーであるいしわたり淳治(元SUPERCAR)の影響なのかもしれない。

耳鳴り/チャットモンチー(2006)
1. 東京ハチミツオーケストラ
2. さよならGood bye
3. ウィークエンドのまぼろし
4. ハナノユメ (ALBUM Mix)
5. どなる、でんわ、どしゃぶり
6. 一等星になれなかった君へ
7. おとぎの国の君
8. 恋の煙(ALBUM Mix)
9. 恋愛スピリッツ
10. 終わりなきBGM
11. プラズマ
12. メッセージ
13. ひとりだけ

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