レイ・ブラッドベリさんが、「クリエイティブになるには、三種の読書を1000日続けよ」と仰っていたということで、短い物語(短編小説)、詩・俳句・短歌・歌詞、論考と三種類のテキストを毎日読みます。そして、何を読んで何を感じたかを、備忘録的に記録しています。
【短編小説】もうニ十代ではないことについて/山内マリコ ◎
どこかにいそうな主人公や登場人物を、軽妙な文体で描く。最初は、ちょっとわざとらしいというか、小説らしいと読んでいた。ただ、少し反発しながも、気づけは納得というか、共感してしまっていたようだ。作者が一番言いたかったのば、「探してばかりのニ十代。でもいつの間にかあたしは、見つけてしまっている」という箇所ではないのかな。
【詩・俳句・短歌・歌詞】糸まきをする母と娘/大木実 ◎
最近では、糸まきという言葉も聞かないし、もはや昔話し的な行為ではないだろうか。なので読み手としても、現実感、親近感はほとんど抱きようがない状態である。それでも母と娘が1本の糸でつながっている様を想像すると、親子の連なりや人類の歴史を意識してしまう。自分にも娘がいるから、なおさらなのである。
【論考】ホメテヤラネバ/外山滋比古 ○
端的に言ってしまえば、褒めて伸ばそうということだ。今でこそ褒めることは、常識になっているが、約40年前だと、異端の教育方針ではなかったのではないか。個人的には、しかると褒めるが半々くらいがヨイように思う。中庸である。あと、前半にあった「かならずできる」と自己暗示かけるのは重要だと感じている。