ひとひらのさくらのはなびら【ブラッドベリ1000日チャレンジ#0056】


【短編小説】親しげな悪魔/星新一
老人の姿をした柔和な悪魔が登場。3つの願いをかなえてもらう代わりに、誰かが不幸になっているという。願いをかなえてもらった青年はたまらず、命を差し出してしまう。悪魔は、そんなこと普通だと言うものの、自の考え方や感情は青年に近しい。それでは、世の中、生き抜いていけないのだろうか。

【詩・俳句・短歌・歌詞】さくらの はなびら/まど・みちお
「さくらのはなびらが、じめんにたどりつく」。それだけとも言えることだが、作者は地球や宇宙にとって、ひとつのことと提えている。確かに、どんなささいな事柄でも、はじまりがあり、おわりがある。そうした小さな事柄が無数に起こることで、世界は少しずつ動いているのだ。

【論考】人生の智恵について/森本哲郎
世阿弥の「秘すれば花なり」を読み解いているのだが、ちょっとよく分からなかったというのが正面な感想。秘すること自体に効果があるとのことだが、どんな効果、効用なのかは、明確に示されていないと思う。言葉の意味をきちんと探求する点ではヨイが、結論が不明瞭なままで終った感じ。