通称「イカ天」、『平成名物TV・三宅裕司のいかすバンド天国』で初代グランドキングになってデビューしたファンク・バンド、フライング・キッズ。そのファースト・アルバムが『続いてゆくのかな』である。
イカ天はチョコチョコ見る程度だったが、フライング・キッズは結構すぐに好きになり、このデビューCDから購入したし、1998年に解散するちょっと前くらいまではフォローしていた(ちなみに、2007年に再結成して現在も活動中)。
なので、彼らのCDは4~5枚くらい持っていたと思う。ただ今手元に残っているのは、残念ながらこの『続いてゆくのかな』だけである。一度、CDを大量に断捨離したことがあって、その際に多分中古CD屋さんに売ってしまったのだ。
しかし、この一枚だけは絶対に手放せなかった。もう圧倒的にお気に入りのCDだったからだ。ボーカルの浜崎貴司が荒々しく、そして生き生きとしているし、コーラスの浜谷淳子との掛け合いが絶妙で、本当に気持ちのヨイアルバムなのである。
それぞれの曲を見ても、「みんなあれについて考えてる」という意味深なフレーズが飛び出す「あれの歌」、「続いてゆくのかな 行け行け」「続いてゆくのかな やだやだ」と、とぼけたように繰り返す「行け行けじゅんちゃん」、エモーショナルで劇的な哲学ファンク「我思うゆえに我あり」、慈愛に満ちたデビューシングル「幸せであるように」など、硬軟取り混ぜた名曲ぞろいだ。
再結成後のアルバムや曲など、フライング・キッズのすべての音源に触れているわけではないが、アタクシ的には彼らの最高傑作だと思っている。何よりCD全体を通してバンド・メンバーの勢いやグルーブ感が、過剰なほどにあふれている点でも特別なアルバム。決して忘れることのできない一枚なのである。
続いてゆくのかな/Flying Kids(1990)
1. あれの歌
2. キャンプファイヤー
3. 行け行けじゅんちゃん
4. ちゅるちゅるベイビー
5. ぼくはぼくを信じて~満ち足りた男
6. 我思うゆえに我あり
7. 幸せであるように
8. きのうの世界
9. 君が昔愛した人
10. おやすみなさい
11. あれの歌(再び)
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