レイ・ブラッドベリさんが、「クリエイティブになるには、三種の読書を1000日続けよ」と仰っていたということで、短い物語(短編小説)、詩・俳句・短歌・歌詞、論考と三種類のテキストを毎日読みます。そして、何を読んで何を感じたかを、備忘録的に記録しています。
【短編小説】問題/リディア・デイヴィス △
XやYと名づけられた多くの存在が示され、それぞれの関係が語られる。論理式験のような文であるが、普通に読んでいては、その間係性はほとんと理解できないだろう。Zなどの記号であるし、ここで物語は展開されないから、読む気も失ってしまうのだった。
【詩・俳句・短歌・歌詞】ちちんぷいぷい/川崎洋 ○
「ちちんぷいぷい」は、自分が子どものころ、また育てている子どもが小さかったころによく聞き、使った。完全に口頭伝承で覚え、使ってきたので、こうして詩として文字にされると、不思議な感覚になる。例えば、人が制服を着るようになって、大人びたり、別人に見えるのに似ているかもしれない。
【論考】当たり前の日々/池田晶子 ○
池田さんは四十歳にして、一番驚いたことは、この人生が存在しているということ、それ自体だという。改めて、池田さんの言葉を読んで、素直に世界を眺めてみると、自分自身が何かを眺められる不思議、また眺めた対象がそうとしか存在しないことに驚く。そうでない可能性もあったのに、そうでしがないのだから。