ひったへにびっくり【ブラッドベリ1000日チャレンジ#0162】


レイ・ブラッドベリさんが、「クリエイティブになるには、三種の読書を1000日続けよ」と仰っていたということで、短い物語(短編小説)、詩・俳句・短歌・歌詞、論考と三種類のテキストを毎日読みます。そして、何を読んで何を感じたかを、備忘録的に記録しています。

【短編小説】鼠/リディア・デイヴィス ○
その家には鼠がおり、罠を仕掛けて捕まえ、罠ごと雪が積もる屋外に捨ててしまうという話。文章がいつも通り淡々としているし、シチュエーションの違う場面が、ある意味でぶっきら棒につなげられているため、とても不思議な読後感である。著者のメッセージは、把握できなかった。

【詩・俳句・短歌・歌詞】えかきうた/谷川後太郎 ○
これは、ビジュアル詩と言った方がヨイのかもしれない。「ひ」「へ」「び」で「ひった/へに/びっくり」した顔が描けるからだ。また、この時も、意味本意な詩ではなく、とても短いが言葉遊び的な要素が強く、ユーモアを感じる。こうした詩はどうしても幼い感じもあるが、個人的には好みである。

【論考】暴力の表現体/ロラン・バルト △
全学連について。「暴力以前の力を統御することこそが大切である」「全学運の暴力は暴力それ自身の調整に先行しない。調整と同時に発生する」といった個所が気になった。全体を読んで、今回も理解に苦しんだが、全学運は暴力が目的化しており、逆から言えば、暴力を行使する理由が希薄だと言いたかったのだろうか。