うんこよ きょうも げんきに でてこい【ブラッドベリ1000日チャレンジ#0156】


レイ・ブラッドベリさんが、「クリエイティブになるには、三種の読書を1000日続けよ」と仰っていたということで、短い物語(短編小説)、詩・俳句・短歌・歌詞、論考と三種類のテキストを毎日読みます。そして、何を読んで何を感じたかを、備忘録的に記録しています。

【短編小説】意識と無意識のあいだ――小さな男/リディア・デイヴィス ○
どうやら不眠症の女性の物語。夢かうつつかという記述ばかり、あくまで当人の感じていることでストーリーが構成されているためか、共感しづらいだけでなく、書かれでいるこどが、頭に入ってこなかった。完全なるフィクション、異世界をテキストで表現することの困難さを体現していたのではないだろうか。

【詩・俳句・短歌・歌詞】うんこ/谷川俊太郎 ◎
最終連の「うんこよ きょうも/げんきに でてこい」が、秀逸で、とても清々しい詩であった。幼い頃から、うんこは忌み嫌うものの代表格であるが、人はもちろん、生物が生きるのには欠かせないものであるし、生態系の中でもちゃんと役割がある。そうした見逃しやすい事実を、やさしく、やわらかい言葉で、再認識さてくれたのだった。

【論考】偶発時/ロラン・バルト △
今回は、テーマ自体がつかめないくらい、よく分からなかった。冒頭の「西洋の芸術は《印象》を描写に変形する。俳句は決して描写しない」という部分を読んでも、頭にはクエスチョンが浮んだ。そもそも文字数が少ない俳句は、描写を避け、核となる言葉だけで構成されると言いたかったのだろうか。