【短編小説】最後の地球人/星新一
そんな世界にはならないだろうと思いながらもグイグイと読まされ、身につまされてしまった。前半にあった「地球は人類のものなのだから」という一文が印象に残る。また、最後の「光あれ」も象徴的 ではあるが、どうしてそれほど自信を持てるのが、私には理解できなかった。
【詩・俳句・短歌・歌詞】虫の夢/大岡信
ある意味、宣言のような、叫びのような詩である。ロジカルなわけではないが、何とも説得力がある言葉たち。得てして人は、自分がにんげんであることを忘れて、自分の視点や認識だけで、世界を決めつけてしまう。作者はそうした態度に対して、明確に警告を発してくれているようだ。
【論考】情感について/森本
この論考を読んで、「保育園落ちた日本死ね!!!」を思い出した。もちろん句ではないけれど、短い言葉で圧倒的な情感を表現していたからだ。また蚊屋に関する件についても、現在はオンラインの情報が膨大に増え、物に対して情感を見い出すことが激減したなとも思った。