朱子【『一日一文 英知のことば』から学ぶ#145】


【5月24日】朱子:1130~1200

文字は汲汲として看るべし。悠悠たるは得からず。急ぎ看て、方はじめて前面に看し底に接し得。若し放漫なれば、則ち前面の意思と相い接せず。某の文字を看るや、看て六十一歳に到り、方めて略ぼ道理を見得ること恁地のごときを学ぶ莫れ。

本は倦まずたゆまず読むべきで、のんびりやっていたんでは駄目だ。急ぎ読んでこそ、さきに読んだものとつながってくる。もしのんべんだらりにやっておれば、さきの意味とつながらなくなる。私など本を読むのに、六一歳まで読んできて、やっとあらまし道理がこのように見えてきたが、こういう様を真似てくれるな。

吉川幸次郎・三浦國雄『朱子集』(『中国文明選』3、朝日新聞社、1976年)

【アタクシ的メモ】
ここ最近、毎日のように本を読んでいるが、それによって「さきに読んだものとつながってくる」ことを実感している。毎日ではないにしても、「たゆまず」続けることは、とても重要だと思う。