【5月2日】丘浅次郎:1868.11.18~1944.5.2
初等教育においては、宜しく、信ずる働きと疑う働きとを何れも適当に養うことが必要である。疑うべき理由の有ることは何所までも疑い、信ずべき理由を見出したことは確かにこれを信じ、決して疑うべきことを疑わずに平気で居たり、また信ずべき理由の無いことを軽々しく信じたりすることの無い様に、脳力の発達を導くのが、真の教育であろう。(「疑いの教育」)
『近代日本思想体系9 丘浅次郎集』筑摩書房、1974年
【アタクシ的メモ】
知性は問いや疑問から生まれるので、上でいう「疑う働き」というのはとても重要であると思う。一方、「信ずる働き」というのは、理性だと考えられるから、理由なく信じてしまってはいけないのである。