親鸞【『一日一文 英知のことば』から学ぶ#111】


【4月20日】親鸞:1173.4.1~1262.11.28

煩悩具足の身なればとて、こゝろにまかせて、身にもすまじきことをもゆるし、くちにも、いふまじきことをもゆるし、こゝろにも、おもふまじきことをもゆるして、いかにもこゝろのまゝにてあるべしとまふしあふてさふらふらんこそ、かへす〲不便におぼえさふらへ。ゑひもさめぬさきに、なほさけをすゝめ、毒もきえやらぬにいよ〱毒をすゝめんがごとし。くすりあり、毒をこのめとさふらふらんことは、あるべくもさふらはずとぞおぼえ候。(『末燈鈔』)

『親鸞集 日蓮集』多屋頼俊校注(『日本古典文学大系』82、岩波書店、1964年)

【アタクシ的メモ】
思うがままに生きるのは、薬があるから毒を飲んでも構わないという考えと同じであると言っているようだ。煩悩に従うのではなく、そこから抜け出そうと努力することが大事なのだろう。