僕たちのくらしを生きる【ブラッドベリ1000日チャレンジ#0128】


レイ・ブラッドベリさんが、「クリエイティブになるには、三種の読書を1000日続けよ」と仰っていたということで、短い物語(短編小説)、詩・俳句・短歌・歌詞、論考と三種類のテキストを毎日読みます。そして、何を読んで何を感じたかを、備忘録的に記録しています。

【短編小説】20×20/山本文緒 ○
タイトルの「20×20」は原稿用紙のことか。読み終わって、あれこれ考えていたら気がついた。主人公は作家だけれど、ストーリーはとても小さい。というか、非常に個人的である。大きく、壮大な物語よりも、小さく、個人的なことを語る方が、現代的だろう。途中、「陰毛の生え方まで知っている」とあったが、それは相手を知るうえで、あまり知りえないことではあるが、重要な事柄ではないように感じた。

【詩・俳句・短歌・歌詞】くらし/石垣りん ◎
自分がただ生きるためにも、多くの犠牲があると改めて認識させられた。人間的、時間的、物質的に。過去、全くの無駄がなく生きられないだろうかと、思案することもあったように思うが、それはもう諦めてしまった。そもそも、自分自身が生きていることも、無用とは言わないが、大いなる無駄ではないか。

【論考】しゃべる/外山滋比古 ○
創作活動におけるしゃべることの功罪。最近はしゃべることを苦手に感じていたので、個人的にはメリットばかりだと思っていた。編集者は作家になれないという指摘は、自分自身の経験としても理解できる。やはり簡単に発散せず、内なるマグマを溜めておくべきなのだろうか。溜まったら、自分の意見として発信する(しゃべる)ことで、昇華されていくのかもしれない。