目に見えないことの憂鬱【ブラッドベリ1000日チャレンジ#0121】


レイ・ブラッドベリさんが、「クリエイティブになるには、三種の読書を1000日続けよ」と仰っていたということで、短い物語(短編小説)、詩・俳句・短歌・歌詞、論考と三種類のテキストを毎日読みます。そして、何を読んで何を感じたかを、備忘録的に記録しています。

【短編小説】ウエノモノ/羽田圭介 ○
結論だけ言ってしまうと、リアルなつき合いは、相性があってもあわなくても、相手の感じ方に変化を与えるということか。正直、途中のエピソードの多くに、必然性を感じなかったが、最後の結末だけは、とても納得できた。一方で、実生活で私は下の階の方から直接、騒音を指摘されているのだが、顔を見ていてもほとんど納得していないし、仲違いのまま。小説のようにはならないのだ。

【詩・俳句・短歌・歌詞】男について/滝口雅子 △
自分は自身の性である男性を誇る気持ちはないけれど、「男は」という大きな主語で表現、規定されるのは、正直とても気分が悪かった。「女が自分のものだと/なっとくしたいために」という一節もあるが、こんなことを私は考えたこともなく、濡れ衣を着せられているようにしか思えないのである。

【論考】整理/外山滋比古 ○
自分が年齢を重ねて、忘れることが恐くなった。生活が上手くいかなくなりそうだし、人に対して不義理を働きそうだからだ。しかし、筆者は「頭をよく働かせるには、この“忘れる”ことがきわめて大切である」という。忘れることで、頭が爆発せず、整理できるのだそうだ。