実は、インディー・ロックのスーパー・グループが結成されたと聞き、焦ってCDを購入してしまったのである。
「BNQT」の読み方は「バンケット(Bansuet)」で「宴会」を意味する。ミッドレイクのエリック・プリードの呼びかけによって、フランツ・フェルディナンドのアレックス・カプラノス、バンド・オブ・ホーセズのベン・ブライドウェル、トラヴィスのフラン・ヒーリィ 、グランダディのジェイソン・ライトルらが集結した。
改めてメンバーを列挙すると、次の通りだ。
ミッドレイク:エリック・プリード(G&Vo)、マッケンジー・スミス(Dr)、ジョーイ・マクレラン(G)、ジェシー・チャンドラー(Key)
グランダディ:ジェイソン・ライトル(V&G&Key)
バンド・オブ・ホーセズ:ベン・ブリッドウェル(Vo&G)
フランツ・フェルディナンド:アレックス・カプラノス(Vo&G)
トラヴィス:フラン・ヒーリィ(Vo&G)
初めてこのバンドの情報を見たとき、「うわー、メンバーは自分の好きなバンドばかりだあ」と思ってCDの購入をすぐに決心した。しかし、実際にアルバムを手に取ってよく確認してみると、アタクシが知っているバンドはフランツ・フェルディナンドとトラヴィスだけだった。おかしい…。
そんな早とちりは置いておくとして、ちゃんと彼らの音楽に耳を傾けてみるとヨイ曲ぞろいのアルバムある。スケール感のある「リスタート」という曲から始まり、AOR調の曲やエリオット・スミスやドアーズを思わせる曲など、ポップさ、キャッチーさで勝負するのではなくじっくり聴かせる佳曲ばかりではないだろうか。
日本国内では、あまり話題になっていないようではあるが、スーパー・バンドのアルバムというよりも、粒ぞろいの曲をリリースしたイケてるプロジェクトと理解されたら、もう少し注目が集まるかもしれない。
ちなみに、このバンケットのメンバーは固定化されておらず、今後新メンバーが登場する可能性もあるようだ。そんなメンバー候補に、ルーファス・ウェインライトやノラ・ジョーンズの名前も挙がっている。このアルバムがきちんと評価されることもさることながら、ボリューム2、ボリューム3と続く新しい展開にも期待したいところである。
Volume 1/BNQT(2017)
1. Restart
2. Unlikely Force
3. 100 Million Miles
4. Mind Of A Man
5. Hey Banana
6. Real Love
7. Failing At Feeling
8. L.A. On My Mind
9. Tara
10. Fighting The World
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