2008年、アメリカのテキサスで、フロントマンであるグレッグ・ゴンザレスを中心に結成されたのがシガレッツ・アフター・セックスである。2012年にリリースしたEP『I.』が、2016年になって突如インターネット上で注目され始め、このファースト・アルバムにつながったようだ。
改めて復唱はしないが、バンド名はとっても刺激的。刺激が強すぎるせいか、Amazonで検索するといわゆるアダルト商品に分類されてしまっているようで、年齢の認証を求められた。
ほとんど英語がわからないせいで、気になっていなかったのだが、歌われることもそうしたセクシーな内容ばかりのようである。英語力がなくてよかったのか、悪かったのか、よく分からないが。
音楽自体は、どの曲も気だるく、官能的なサウンドが穏やかに進んでいく。強弱のようなものは皆無で、ある意味ではこうした耽美的なサウンドが徹底されていなければ、退屈なアルバムになっていただろう。
それから、ライナーノーツを読んでいて驚いたのは、ボーカルはグレッグ・ゴンザレスが務めており、男性だったこと。CDを普通に聴いているだけでは、女性ボーカリストだとしか思えないのである。実際に声だけ聴いて、男性ボーカルだと気づく人がいるのだろうか。色々な面で驚きの多いアルバムではあるが、静かで美しい音楽に浸りたい人には、最適なCDだと思う。
Cigarettes After Sex/Cigarettes After Sex(2017)
1. K
2. Each Time You Fall In Love
3. Sunsetz
4. Apocalypse
5. Flash
6. Sweet
7. Opera House
8. Truly
9. John Wayne
10. Young & Dumb
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