【気になるマーケティング用語】エッジランク


<意味>
Facebookのニュースフィードの表示は、「最新情報」と「ハイライト」がある。エッジランクは、ハイライトに掲載する内容をユーザーごとに最適化するためのアルゴリズム。一つひとつの投稿に対して、エッジランクで重要度を判別し、自身にとって価値の高い情報を優先的に表示してくれる。

エッジランクを構成する要素は、「affinity score(親密度)」、「Weight(重み)」、「Time(経過時間)」の3つだ。

「親密度」は、投稿したアカウントと普段からどれだけコミュニケーションを取っているかで決まる。いいね!やコメント、メッセージのやり取りなど、Facebook上での交流が多ければ、親密度は高まる。

「重み」とは、ほかのユーザーからの評価の度合い。投稿に対するいいね!、コメント、シェアの回数が多ければ、その投稿は多くのユーザーにとって重要度が高いと判断され、表示されやすくなる。

「経過時間」では、投稿や何らかのリアクションがあってから、現在までに経過した時間がスコア化される。投稿自体は古いものでも、継続的にいいね!やコメントがついていれば、スコアが高まって表示に有利に働く。

<解説>
エッジランクは「友達」同士だけでなく、企業などのFacebookページの表示にも、当然影響を与える。たとえFacebookページがいいね!されていても、エッジランクが高くないと、投稿した情報がユーザーに届かない可能性があるのだ。

ユーザーに届く投稿全体の“16%”しか、実際のニュースフィードには掲載されていないと言われる。投稿の表示は、いわば高倍率を争う状況にあり、単純に投稿数を増やすだけでは、コミュニケーションの実現は困難なのである。

<課題>
エッジランクを最適化する「FEO(Facebook EdgeRank Optimization)」といった考え方もある。とは言え、アルゴリズムを意識しすぎるのはリスクが少なくない。そもそもエッジランクの詳しい内容、要因が開示されているわけではないし、プラットフォーム側の方針次第で突然仕様が変更されてしまうこともあるからだ。

ソーシャルメディアの特徴、長所は、企業であれ個人であれ、フラットな関係性のなかでコミュニケーションが成立すること。その本質に注目すれば、読み手がどんな情報を聞きたいか、何を面白がるのか、ユーザーの立場に立った投稿を続けることが、会話を活性化させる一番の近道ではないだろうか。

<関連マーケティング用語>

「エンゲージメント」