むかしわたしはこむぎでした【ブラッドベリ1000日チャレンジ#0158】


レイ・ブラッドベリさんが、「クリエイティブになるには、三種の読書を1000日続けよ」と仰っていたということで、短い物語(短編小説)、詩・俳句・短歌・歌詞、論考と三種類のテキストを毎日読みます。そして、何を読んで何を感じたかを、備忘録的に記録しています。

【短編小説】バードフ氏、ドイツに行く/リディア・デイヴィス ○
小見出し付きの文章は、まとめもあり、小説というよりはレポートのような体裁である。記述も客観的な視点で、出来事を羅列する感じで、これまで以上に淡々とした印象になった。最初に、バードフ氏の矢敗を予告していることもあるかもしれない。難解さはないが、読む気持らが高まわけでもない。

【詩・俳句・短歌・歌詞】ぱん/谷川俊太郎 ◎
ひらがなだけで書かれているので、幼い子でも読める点も素晴しいと思う。そして、私が一番気に入ったのは、「むかしわたしはこむぎでした」と原料にさかのぼっていくこと。これは物事の根源に帰ろうという態度だと思うし、こむぎを育む自然にも思考は回帰しており、作者の想像力の豊かさを証明していると思う。

【論考】文房具店/ロラン・バルト △
タイトル通り、文房具店について。まずはアメリカの文房具店について語り、その次はフランス。そして、日本の文房具店について論評する。しかし、ことごとく分からない。例えば「日本の文房具店のあつかう事物は、象形文字風の表現体(エクリチュール)である」という文を、どのようにて理解、解釈すればヨイのだろうか。