美しい願いごとのように紙風船を打ち上げる【ブラッドベリ1000日チャレンジ#0107】


レイ・ブラッドベリさんが、「クリエイティブになるには、三種の読書を1000日続けよ」と仰っていたということで、短い物語(短編小説)、詩・俳句・短歌・歌詞、論考と三種類のテキストを毎日読みます。そして、何を読んで何を感じたかを、備忘録的に記録しています。

【短編小説】さがしもの/角田光代 ◎
読み終えて、自然と涙が出てきて、鼻をかんでしまった。この短編は、祖母と娘の物語なので家族ではあるが、人と人はつながり合い、影響し合いながら、生きているんだなあと、改ためて感じられた。血のつながりとは関係なく。この短編集はどれも本をモチーフとしているが、本があるかどうかも関係ないと思った。

【詩・俳句・短歌・歌詞】紙風船/黒田三郎◎
紙風船をポンポンと打ち上げる様子を詠んでいる。とても短い詩だが、美しい意志を感じた。ある意味、無為で単純な行動を、美しい願いごとにたとえている。ありふれた人間の営みは、無為無意味に思いがちだが、それをスパッと大きく転換させている点が、素敵だと感じる。

【論考】朝飯前/外山滋比古 ○
一言でまとめると、すべてを朝飯前にしようという話。最初は夜よりも朝の方が生産性が高いという主張だったが、段々と知的活動は朝食前がベストなので、朝食を遅らせブランチにして、それを食べたらきちんと寝て、次に起きたら「自分だけの朝」にしようとなっていく。しかも、そうした生活は、筆者自身の実体験からのおススメである。理にかなっているとは思うが、普通の会社員などでは実践できないだろう。