レイ・ブラッドベリさんが、「クリエイティブになるには、三種の読書を1000日続けよ」と仰っていたということで、短い物語(短編小説)、詩・俳句・短歌・歌詞、論考と三種類のテキストを毎日読みます。そして、何を読んで何を感じたかを、備忘録的に記録しています。
【短編小説】洞ばなし/河﨑秋子 △
もうすぐ7歳になる女の子の話。前回の「泣くのにいちばんいい時間」とは非常に対照的な内容で、女の子が洞に飲み込まれていく、ホラー的なストーリーで、正直後味が悪い。洞とホラ(嘘)をかけているのだろうが、女の子が嘘をつきながら、母親の宝石を盗み出さなければならない理由がわからなかった。
【詩・俳句・短歌・歌詞】焚火/北原白秋 ○
最近ではキャンプ以外で、焚火をすることもなくなり、何か火が燃えている状態を見ることもほとんどなくなった。なので、詩を読むと、とても遠いことが書かれた感じがある。何とか昔の思い出を呼び戻しながら読んだものの、今回も作者の真意はつかめなかった。
【論考】かなた/ロラン・バルト ○
原文がそうなのか、翻訳が悪いのか判然としないものの、主旨がつかめなかった。いくつか象徴的な言葉はあるが、全体的に言葉足らずというか、説明不足な感じである。断片的は言葉を、少し勝手につなぎ合わせると、日本は《言語の無化》により、意味が引き裂かれたまま、エクリチュール(表現体)となっているといったところか。