マルコ・ポーロ【『一日一文 英知のことば』から学ぶ#071】


【3月11日】マルコ・ポーロ:1254~1324

サパング(日本国)は東方の島で、大洋の中にある。大陸から一五〇〇マイル離れた大きな島で、住民は肌の色が白く礼儀正しい。また、偶像崇拝者である。島では金が見つかるので、彼らは限りなく金を所有している。しかし大陸からあまりに離れているので、この島に向かう商人はほとんどおらず、そのため法外の量の金で溢れている。
この島の君主の宮殿について、一つ驚くべきことを語っておこう。その宮殿は、ちょうど私たちキリスト教国の教会が鉛で屋根をふくように、屋根がすべて純金で覆われているので、その価値はほとんど計り知れないほどである。

『全訳 マルコ・ポーロ 東方見聞録』月村辰雄・久保田勝一訳、岩波書店、2002年

【アタクシ的メモ】
「屋根がすべて純金で覆われている」と書かれているが、それは特定の建物のことなのだろうか。これは、英知のことばというよりも、当時の状況を伝える重要な記録なのだと思う。