ワクワクしたいのだけど【ブラッドベリ1000日チャレンジ#0151】


レイ・ブラッドベリさんが、「クリエイティブになるには、三種の読書を1000日続けよ」と仰っていたということで、短い物語(短編小説)、詩・俳句・短歌・歌詞、論考と三種類のテキストを毎日読みます。そして、何を読んで何を感じたかを、備忘録的に記録しています。

【短編小説】家族写真/松井玲奈 ○
十ニ歳くらいの女の子が、一人称で、客観的だったり、やや大人びた表現が出てくるのにはやや興ざめしたが、小説としてきちんと成立しているのにホッとした。最後は、主人公の希望通り、家族写真を撮るというハッピーエンドになる。それはそれでヨイのだが、そうならなかった理由が、忙しかったからだけでは、ちょっと弱いように感じた。

【詩・俳句・短歌・歌詞】ワククワ/谷川後太郎 ○
どんなことでも、ワクワクにつながるというスーパーポジティブな詩である。自分は割と悲観的な性格なので、こうした詩の重要性は理解でする。ただ、落ち込んでいる時などに読むと、あまり効果はなく、むしろ逆効果なのかもしれないと思った。

【論考】魂のあるものと魂なきもの/ロラン・バルト ○
再び文楽について。「この操り人形は《魂》というものの限界をはっきり示して、俳優の生きた肉体のなかにこそ美と真実と感情はあるのだと主張する」と筆者は語る。ただ、最後には、「つまるところは《魂》という概念を、文楽が追放する」とも書かれており、魂とは生命あるものくらいの意味しかないようにも感じる。