生まれることは意志と無関係【ブラッドベリ1000日チャレンジ#0149】


レイ・ブラッドベリさんが、「クリエイティブになるには、三種の読書を1000日続けよ」と仰っていたということで、短い物語(短編小説)、詩・俳句・短歌・歌詞、論考と三種類のテキストを毎日読みます。そして、何を読んで何を感じたかを、備忘録的に記録しています。

【短編小説】ディア・プルーデンス/星野智幸 △
読むのが苦痛だった。元々人間がだったが、自分で青虫になったという。その青虫はもちろん、動物たちにも言葉があるという。よくわからない。完全なるフィクションであるため、どんなことが起きても、読み手は受け入れなければならない。理(ことわり)やロゴスのない世界で、ストーリーは成立しないのではないか。

【詩・俳句・短歌・歌詞】生まれたよ ぼく/谷川俊太郎 ○
最近は、人が生まれることの暴力性(?)について、考えることが多い。生まれることは、まったくその人の意志とは無関存なのだ。そうしたことを考慮すると、この詩で示される、生まれてくるぼくのポジティブさや、前向きな点はとても素晴しいと思う。表現としては、「遺言する」や「忘れずに」がポイントになっているだろう。

【論考】包み/ロラン・バルト ○
「包みこんでいる内容はおおむね無意味なしろものである。つまり、内容の不毛が包みの豊饒と均衛がとれていない」ことが、日本の特殊性だという。包装が華美だと言いたいのだろうが、内容が不毛というのは、やや極言にも感じる。筆者の私見にすぎないのではないか。