レイ・ブラッドベリさんが、「クリエイティブになるには、三種の読書を1000日続けよ」と仰っていたということで、短い物語(短編小説)、詩・俳句・短歌・歌詞、論考と三種類のテキストを毎日読みます。そして、何を読んで何を感じたかを、備忘録的に記録しています。
【短編小説】人生リングアウト/樋口毅宏 ○
文章のテンポもよく、短編ながら登場人物のそれぞれの物語を織り交ぜ、小気味よく読ませてもらった。一方で、怪我の表現がさらっと言葉だけという印象もあり、リアリティーを感じられなかったと思う。それでも、私自身はプロレス好きなので、感情移入をしないで読むのは難しかった。
【詩・俳句・短歌・歌詞】乳母車/三好達治 ○
何度か読んで、詩の全体像がイメージできなかったというか、伝えたいメッセージが浮かび上がらなかった。ネットで調べてみると、作者の代表的な抒情詩で、幼かないころ離れて暮らした母親への慕情を詠んだと書いている人がいた。そうなのかもしれないと思いつつ、あまり納得できていない自分がいた。
【論考】時の試練/外山滋比古 ○
例えば文学作品など、その瞬間の評価だけでなく、時の試練を経ないと、本物かどうかは分からないし、古典とはなり得ないという。それはまさにその通りだと思う。逆から言うと、100年前、200年前の人の言葉や考えが、今の誰かに届き心を動かしたとしたら、それは奇跡だと言ってヨイだろう。ただ、筆者の主張は、「思者の整理とは、いかにうまく忘れるか」だそうだ。