何も語らずそれでも人生に影響を与えた【ブラッドベリ1000日チャレンジ#0106】


レイ・ブラッドベリさんが、「クリエイティブになるには、三種の読書を1000日続けよ」と仰っていたということで、短い物語(短編小説)、詩・俳句・短歌・歌詞、論考と三種類のテキストを毎日読みます。そして、何を読んで何を感じたかを、備忘録的に記録しています。

【短編小説】ミツザワ書店/角田光代 ◎
最初は、ちょっと主人公の行動がわざとらくし感じていたが、結果的には、老女の書店店主と主人公の人生が重なり合う素敵な物語であった。万引きしたことも含め、二人に直接的なコシュニケーションはほとんどなかったが、それでも人生に大きな影響を与えたのは、人々が生きている不思議とも言えるのではないか。

【詩・俳句・短歌・歌詞】街/与謝野晶子 ○
この詩は「遠い遠い処へ来て、/わたしは今へんな街を見て居る」から始まる。その街は、兵隊もおらず、戦争もないという。ある意味で、日本や東京と真反対な街のようだ。「へんな街」と作者は言っているが、自身にとっての理想の街、日本や東京がそんな街になってほいという願いを語っているのだろう。

【論考】不幸な逆説/外山滋比古 ○
前回の「学校はグライダー訓練所」に続く話。学習者の積極性を出すためには、与えすぎるのではなく、少し隠すくらいでよいと筆者は説明する。確かにと思う反面、最今の社会状況を見ていると、足りないから欲するようになるというよりも、他をよそ見してしまうと思う。創造性は「なぜ」を問う、自然な驚きに収斂するのではないか。