西行【『一日一文 英知のことば』から学ぶ#047】


【2月16日】西行:1118~1190.2.16

心なき身にもあわれは知られけり鴫立つ沢の秋の夕暮

年たけて又越ゆべしと思きや命成けり佐夜の中山

風になびく富士のけぶりの空に消て行方も知らぬ我思哉

願はくは花の下にて春死なんそのきさらぎの望月の頃

『西行全歌集』久保田淳・吉野朋美校注、岩波文庫、2013年

【アタクシ的メモ】
古語は苦手なので、読み解くのが難しい。そんな中でも、富士山の噴煙が消えゆくさまと、自分自身の思いの曖昧さを重ねている「風になびく富士のけぶりの空に消て行方も知らぬ我思哉」が、一番好みかもしれない。