【短編小説】わが子のために/星新一
ダブルのオレオレ詐欺といった所だろうか。とはいえ、唐突に訪れた弁護士の口だけの説明で、そんなに簡単に騙されるとは思えない。男は犯罪組織のボスなのだから。ストーリーのアイデアとしては、悪くないと思うものの、細部がもう少し整えられていたら、もう少し入り込めたかもしれない。
【詩・俳句・短歌・歌詞】言葉のダシのとりかた/長田弘
例えば、メールを書くにしても、単純に思いついたまま言葉を使っているわけではないから「言葉のダンをとる」というのは、ある意味大切だと思う。でも、かつおぶしをモチーフにしているせいでかえってよく分からなくなってしまった。「言葉の一番ダシ」をとるために、結局、何をすべきなのだろうか?
【論考】魂の風景について/森本哲郎
おぼろの世界に対して、ヨーロッパの人たちは世界からる引き離されると感じ、日本人はつつみこまれると感じるという。あまり意識したことはなかったが、それは確かにそうだと思う。あからさまではなく、おぼろげな風景に対しても、それはそれで趣きを感じる。どうしてそうなのかを、仮説でもヨイから示してくれるとよかった。