【短編小説】冬の蝶/星新一
理想的な未来の世界。人の生活をテクノロジーと電気が支えるというか、完全に依存している。そのため、停電によって、人は何もできず、ただ冬の寒さに震えるのみなのだ。人はもはやサバイブする力を持っておらず、ペットだったサルだけが、力強く生き残っていくのだろう。
【詩・俳句・短歌・歌詞】君死にたまふことなかれ/与謝野晶子
原文を読んだだけでは、少し理解が浅く、現代語訳にも目を通した。弟の安全を思う気持ちが、本当に色濃く感じられる詩だと思う。その理由を、自分なりに考えてみると、「君死にたまふことなかれ」とくり返すことと、身近な家族の様子を直接的に表現しているからのように思えた。
【論考】目ざめについて/森本哲郎
「目ざめ」とは、人生の不条理に気づくこと。そもそも「私」が生ているのは、自らの意志ではなく、完全なる所与の産物である。だからこそ、自己や人間の存在を合理的に説明するのは困難であり、哲学的な問いになるのだと思う。そして、もう一つの謎は、時間とともになぜ存在者は変化、生成していくのか。